コラム

台頭する中国に対抗する「強いアメリカ」、バイデンのインフラ投資で実現できるか

2021年04月22日(木)11時58分

巨額のインフラ投資で成長が続いているうちは金利上昇は正当化され、一定範囲内であればインフレも許容されるだろう。ただ、一連のインフラ投資の効果が剝落した後、これが米経済にどのような影響を及ぼすのかについて、現時点で予想するのは難しい。

増税案に対しては野党・共和党が反対する可能性が高く、経済界からも反発の声が出ていることから、25%あたりの税率に落ち着くとの見方も出ている。仮に増税幅が減少し、不足分を国債でカバーする状況となれば、財政面での懸念はさらに高まるだろう。

しかしながら、支出金額が大きいことや、即効性が高い内容であることなどから、景気については過熱リスクのほうが圧倒的に高い。

バイデン政権は今回のインフラ投資計画について「雇用計画」と名付けており、しかも、中国への対抗策であるとの位置付けも明確にした。雇用創出と国家覇権の強化を意識した巨額の財政出動であり、まさに21 世紀版のニューディール政策といってよい。

バイデン政権は、大きな政府の代表ともいえるフランクリン・ルーズベルト政権に近い色彩を帯びつつある。

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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