コラム

スポーツよりも面白い? 大阪G20のここが見どころ

2019年06月27日(木)15時00分

トランプは2月に中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄する一方、21年に期限を迎える米ロの新戦略兵器削減条約の今後も含めて、中国なども引き入れての多国間交渉を行いたいとの姿勢を示している。

安倍首相にとってG20は、イラン訪問が日本のタンカー攻撃で不首尾に終わった後、7月の参院選に向けて「外交の安倍」を印象付ける好機となる。華やかな全体会議場のテレビ映像は、政治的効果を発揮する。2国間会談も、日中では首脳同士が微笑しながら握手する映像だけで効果十分だ。

日ロ首脳会談でも、国民は北方領土問題の進展を期待していない。国境は未確定と確認だけして交渉継続を宣言すればいい。G20でホルムズ海峡の通航安全確保が議題となっても、日本は既に自衛隊「基地」のあるジブチから、いつでも護衛艦を展開できる体制にある。

だからG20はテロや天災がなければ、安倍首相にとっては楽勝だろう。大谷がまた派手なことをやると、そちらがトップニュースになりそうだが。

<本誌2019年7月2日号掲載>

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※7月2日号(6月25日発売)は「残念なリベラルの処方箋」特集。日本でもアメリカでも「リベラル」はなぜ存在感を失うのか? 政権担当能力を示しきれない野党が復活する方法は? リベラル衰退の元凶に迫る。

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プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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