伊プラダ、さらなる買収検討の可能性 アルマーニに関心も＝後継者

2025年11月18日、プラダの最高マーケティング責任者、ロレンツォ・ベルテッリ氏 REUTERS/Claudia Greco

Elisa Anzolin

[ミラノ １９日 ロイター] - イタリア高級ファッションブランド、プラダの最高マーケティング責任者、ロレンツォ・ベルテッリ氏は同業のヴェルサーチェの買収完了後も追加の買収を検討する可能性があり、同業のジョルジオ・アルマーニ買収への関心も排除しないと明らかにした。ただ、これまでに「接触は一切ない」という。ミラノ本社でロイターの取材に応じた。

プラダは４月に合意したヴェルサーチェの１４億ドルでの買収手続きが最終段階を迎えている。長年、大規模な買収を避けてきた家族経営のプラダグループにとって戦略的転換となる。

ベルテッリ氏は「（買収）機会があれば検討する」と語った。同氏はデザイナーのミウッチャ・プラダと夫のプラダ会長パトリッツィオ・ベルテッリ氏の息子で、将来は最高経営責任者（ＣＥＯ）に就任する予定。

アルマーニ買収への関心について、ベルテッリ氏はその可能性を排除はしないものの、プラダの目下の焦点は過去の栄光を取り戻すのに苦戦しているヴェルサーチェだとし、「現時点で検討中の案件はほかにない」と述べた。

創業者ジョルジョ・アルマーニ氏が９月に死去して以来、アルマーニの将来は注目を集めている。遺言により、相続人は同社を段階的に売却するか上場を目指す必要があり、同氏の死後１２─１８カ月以内に株式の１５％の売却を開始しなければならない。