ニュース速報

ワールド

来夏以降の電力安定供給のため、さらなる原発再稼働は重要=西村経産相

2022年08月12日(金)17時41分

西村康稔経済産業相は12日、ロイターなど報道各社のインタビューに応じ、来年夏以降の電力の安定供給のためにも、さらなる原子力発電所の再稼働は重要との認識を示した。 写真は8月10日、東京で撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

[東京 12日 ロイター] - 西村康稔経済産業相は12日、ロイターなど報道各社のインタビューに応じ、来年夏以降の電力の安定供給のためにも、さらなる原子力発電所の再稼働は重要との認識を示した。

岸田文雄首相は7月14日の会見で、電力需給が再び逼迫する恐れがある今年の冬は、原子力発電所を最大9基稼働させる方針を示した。

西村経産相は「安全性の確保を大前提として、安全対策工事の加速、定期検査の期間を調整するということも含めて、最大9基の稼働を確保できるように、事業者とも連携しながら着実に取り組んでいきたい」と述べた。

そのうえで、来年夏以降の電力の安定供給を見据え「原発のさらなる再稼働は重要という認識を持っている」と語った。

また、カーボンニュートラル実現のためにも「原子力を含むあらゆる選択肢を追求していく」とした。

<次世代半導体の研究拠点、秋頃ごろめどに決定>

日米両政府は7月に開いた外務・経済担当閣僚会合(経済版2プラス2)で、次世代半導体の共同研究センターを設立することで合意した。

西村経産相は「次世代半導体の研究拠点は秋ごろめどに決定したい」と述べた。研究拠点は、国内の英知を結集していくものとなるほか、米国、その他の有志国も含めて国際共同研究のハブとしていくことを考えている、とした。

<JIC、政策目的が達成される投資を>

経営再建策を検討している東芝の非公開化の是非などについては「個別企業の経営に関する事項」として、コメントを控えた。そのうえで「東芝は原子力や半導体など国家の安全保障にかかわる重要技術を持っている。関係する事業が維持・発展することが重要であり、そうした観点から今後の動向はしっかりと注視したい」とした。

また、産業革新投資機構(JIC)による投資については「単に非公開化による私企業の経営の円滑化のみを目的に投資することはできない」と指摘。産業競争力強化法には投資基準や新事業の創出、事業再編の促進といった政策目的が掲げられているとし「その目的が達成されるよう投資が行われる必要がある」と述べた。

東芝の経営再建策に応募したファンドのうち、国内外の4陣営が2次入札に進んだ。2次に進んだ4陣営のうち、1つは日本の官民ファンドの産業革新投資機構と日本産業パートナーズの連合ということが分かっている。

(清水律子)

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ステファニク下院議員、NY州知事選出馬を表明 トラ

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、11月速報値は約3年半ぶ

ワールド

イラン大統領「平和望むが屈辱は受け入れず」、核・ミ

ワールド

米雇用統計、異例の2カ月連続公表見送り 10月分は
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 9
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 10
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中