アングル:IT・コンサル株売りいつまで、市場は「AI耐性」見極めへ
東京証券取引所で2018年10月11日撮影。REUTERS/Issei Kato
Hiroko Hamada
[東京 26日 ロイター] - 米アンソロピックが発表した高度なAI(人工知能)エージェント機能が既存のビジネスモデルに代替するとの懸念からソフトウエアやコンサルティングなどの株式が売られる「アンソロピック・ショック」は、過度な警戒感がひとまず後退し、小休止の様相となっている。AIの進化が続く中にあって、中長期での懸念はくすぶり続けそうだが、あらゆる関連株が売られる局面から「耐性」に基づく選別の局面に進むとみられている。
<最悪のシナリオは回避か>
26日の東京市場では、ソフトウエア(SaaS=ソフトウエア・アズ・ア・サービス)株やコンサルティング関連株の上昇が目立った。東証プライム市場の値上がり率の上位には、SHIFTが14%高、Appier Groupが13%高、弁護士ドットコムが10%高などと、これまで売り込まれてきた銘柄群が並んだ。市場では「最悪のシナリオはいったん回避されたのではないか」(フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏)との声が聞かれる。
そもそもソフトウエア株の軟調な地合いは「(AIの台頭で)将来こうなるかもしれないという『想定』で売られた」と三菱UFJアセットマネジメントのエグゼクティブ・ファンド・マネージャー、石金淳氏は指摘する。とりわけ、米新興企業アンソロピックのAIが新機能を発表するたびに値崩れしたことから「アンソロピック・ショック」と市場では呼ばれている。
同社のAIに財務や営業、法務に対応する機能が用意されたことで、コンサル株やセキュリティー株にも売りが拡散。情報収集や資料作成などはAIが得意とされる分野でもあり、コンサルはAIによって代替されるイメージが沸きやすいとの指摘もある。
SBI証券のシニアアナリスト・畑田真氏は、AIによって業務効率が改善している面はあるものの、その引き換えに取引先からコンサルタントの担当人数を減らされる場合、コンサル企業側がクライアントから受け取る報酬が減る可能性があり、業績に影響するリスクがあるとみる。
東京市場でも関連株の売りは続き、SaaS株では26日終値時点で、Sansanが年初来32%超安、野村総合研究所が30%超安。コンサル株ではベイカレントが33%超安、弁護士ドットコムが同19%超安。ITサービス関連では富士通が同18%超安、NECが同22%超安となった。
こうした地合いは「SaaSの死」とまで呼ばれ、底なしとみられたが、ひとまず歯止めをかけたのもアンソロピックだ。同社が24日、自社のAIに他社主要ソフトウエアを連携させる追加サービスを発表したことで、AIが総取りするとの過度な懸念が緩和した。
<「AI耐性」を見極めへ>
ひとまずアンソロピックショックは小休止となっているが、AIの進化は途上でもあるだけに、あらゆるサービスが代替されるリスクへの警戒感は中長期的につきまといそうだ。
米顧客管理ソフトウエア大手のセールスフォースは25日、2027年通年の売上高がLSEGがまとめた市場予想の中間値(460億6000万ドル)をわずかに下回るとの見通しを示し、同社株は時間外取引で4%近く下落した。
とはいえ「関連株が一緒くたに売られる悲観的な動きは解消されたようだ」と、フィリップ証券の笹木氏は指摘する。
山和証券の調査部部長・志田憲太郎氏は「例えば、企業の基幹システムをAIが代替する可能性は低く、企業が内製化するのも難しいのではないか」と話す。個別では、NECや日立製作所、富士通などは売られ過ぎの反動で買い戻しが入ってもおかしくないという。
マネーフォワードやラクスなど、中小企業向けにも事業を展開するSaaS銘柄は、押し目買いが入る可能性もありそうだ。志田氏は「中小企業は自前でソフトウエア開発することは現実的ではない」とも指摘する。
SBI証券の畑田氏は「AI自体は『人と人との物理的な接触』など、機密性が高くインターネット上に開示されていない一次データを取得することはできない」として、独自データを抱えるサービスは代替されないのではないかとみる。例えば「名刺管理」のSansanや営業支援のコンサルティングサービスなどはAIに代替される可能性が低いとみている。
マネックス証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏は、足元のマーケットの反応は過剰であり、特定の条件を満たす企業には絶好の買い場が生じていると話す。
企業の基幹システムを担っていることや、独自データを獲得していることに加えて「単なるソフトウエア提供にとどまらず、顧客の業務フローそのものを設計・改善できる能力を持つサービスはAIに代替されにくい」との見方を示す。個別では、NRIやオービックビジネスコンサルタントが該当するという。
業績による裏付けも一段と重視されそうだ。「投資家を現実に引き戻すのは業績だ」と、SMBC日興証券のアナリスト・菊池悟氏は語る。四半期ごとにしっかりした業績が示されれば売りは落ち着いてくるとの指摘もあり、「来年度の見通しが示されるであろう4―5月の本決算では、企業側から生成AIを活用した事業戦略がどのように示されるかがカギとなる」(菊地氏)という。
25年1月末にみられた「ディープシーク・ショック」では安価なディープシークの登場で高価な米エヌビディア製チップが不要になるとの思惑が広がったが、その後エヌビディアの好決算が示されるとショックは落ち着いた。岩井コスモ証券の投資調査部フェロー・有沢正一氏は今回も同様とみており、「折に触れて市場は動揺しやすいが、業績の裏付けがあれば売りは止まるのではないか」と話している。
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