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仏トタルエナジーズCEO、中国需要減速でも原油価格に強気姿勢

2025年11月04日(火)14時04分

 フランスのエネルギー大手トタルエナジーズのパトリック・プイヤネ最高経営責任者(CEO、写真)は3日、中国はより環境に優しいエネルギーへの移行が進む中で石油需要の伸びが2020年以降鈍っているが、インドでは石油の需要が増加しているとして、原油価格の長期的な見通しに引き続き楽観的な見方を示した。パリで3月撮影(2025年 ロイター/Benoit Tessier)

America Hernandez Yousef Saba

[アブダビ/パリ 3日] - フランスのエネルギー大手トタルエナジーズのパトリック・プイヤネ最高経営責任者(CEO)は3日、中国はより環境に優しいエネルギーへの移行が進む中で石油需要の伸びが2020年以降鈍っているが、インドでは石油の需要が増加しているとして、原油価格の長期的な見通しに引き続き楽観的な見方を示した。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催された会合で発言した。

プイヤネ氏は「需要は着実に伸びているが、この3─4年で変化した点がある。それは2000年から20年にかけて非常に強力だった、石油需要の成長を促す中国という原動力であり、その勢いが鈍った」と解説した。

中国の年間の石油需要の伸びは以前の日量約60万バレルから今では約30万バレルに減少する一方、製造業中心の経済に移行しつつあるインドのような国は20万バレルの需要増が見込まれ、「心配ない」とした。

トタルエナジーズは現在、上流部門の石油・ガス生産を年3%増やす計画を進めている。主に損益分岐点が低い事業の生産を拡大し、供給過剰が起きた場合の油価変動を切り抜けられるようにする。

同氏は「石油・ガス会社の仕事は石油の高値に頼るだけではない。価格が好調な時は上昇分を確実にとらえ、低迷時には耐えられなければならない」と強調した。

ロイター
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