ニュース速報
ビジネス

BYD、海外販売を今年倍増へ 関税には現地組み立てで対応

2025年03月26日(水)18時55分

 3月25日、中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の王伝福会長は、今年の中国国外の販売を倍増し80万台以上にする目標を掲げた。写真は、バンコク国際モーターショーに展示された同社のEV。3月24日、バンコクで撮影(2025年 ロイター/Chalinee Thirasupa)

[上海 26日 ロイター] - 中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の王伝福会長は25日、今年の中国国外の販売を倍増し80万台以上にする目標を掲げた。

関税の問題には現地での組み立てで対応する意向を示した。アナリストとの電話会議で述べた。

昨年の海外販売は41万7204台。英国が競争力のある中国製品に「非常に開放的」で、英国での市場シェアが「大幅に拡大」する見込みという。

政府や国民が中国ブランドに友好的な中南米や東南アジアでも急成長の「大きな機会」があるとしている。

海外政府が中国製自動車に対する関税を検討・導入していることについては、重要部品を中国から調達し、現地で車両を組み立てることで、コスト面の優位を維持する方針を示した。具体的な国名は挙げなかった。

同会長は利益の大半を「ある段階で」海外市場から得られるようになると予想。具体的な時期は明らかにしなかった。

資金が豊富にあるため、今後もパートナーなしで海外工場を建設する方針も示した。同社は現在、ブラジル、タイ、ハンガリー、トルコに工場を建設中。

地政学的な情勢を踏まえ、近くカナダと米国で車両を販売する計画はないとも述べた。米国とカナダは中国製EVに100%の関税を課している。

コスト管理が優れているため、トヨタの販売規模に達すれば、1台当たりの収益性がトヨタを上回るとの自信も示した。トヨタの昨年の世界販売は1080万台。BYDは427万台。

半導体などの部品やインテリジェント・ソフトウエアに携わるチームを現在の5000人から最大8000人に拡大する計画も表明。

2026年か27年には手頃な価格のスマート運転技術を世界市場に投入する方針。このため、海外に派遣する従業員を増やす計画という。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシアとインド、防衛関係を再構築へ 首脳会談受け共

ビジネス

ソフトバンクG傘下のアーム、韓国で半導体設計学校の

ワールド

中国主席、仏大統領に同行し成都訪問 異例の厚遇も成

ワールド

仏大統領、ウクライナ問題で米欧の結束「不可欠」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 8
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 9
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 10
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中