ニュース速報
ビジネス

第2次トランプ政権で初の大型IPO、LNG大手17.5億ドル調達

2025年01月24日(金)12時32分

 1月23日、米国の液化天然ガス(LNG)輸出企業2位のベンチャー・グローバルは、国内株式市場で新規株式公開(IPO)を行い、17億5000万ドルを調達したと発表した。写真はLNGタンカーの模型。ボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2022年5月撮影(2025 ロイター/Dado Ruvic)

[23日 ロイター] - 米国の液化天然ガス(LNG)輸出企業2位のベンチャー・グローバルは23日、国内株式市場で新規株式公開(IPO)を行い、17億5000万ドルを調達したと発表した。第2次トランプ政権発足後の大型IPO第1号に当たる。24日にVGのティッカーシンボル(東京証券取引所の証券コードに相当)でニューヨーク証券取引所に上場される。

米国は世界最大のLNG輸出国。同社は南部ルイジアナ州のメキシコ湾岸で、開発段階が異なるLNGプロジェクト5件を手がけており、総生産量はピーク時に年間1億4380万トンに達すると見込んでいる。

IPO引き受けは米ゴールドマン・サックスやJPモルガン、BofA証券でつくるウォール街のシンジケート団。同銘柄上場の背景には、石油や天然ガス生産の最大化を掲げるトランプ政権への政策期待がある。トランプ大統領は欧州企業が米国産LNG購入を従来よりも増やすことも求めている。

また今回のIPOは、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ局面に入っていることや、トランプ政権の規制緩和や法人税減税への期待によって後押しされており、年初から続く好調なIPOをさらに勢いづけるものとなった。

ベンチャー・グローバルは1株当たり25ドルで、7000万株を売り出した。ただ当初計画では、1株当たり40―46ドルで5000万株を売り出し、最大で23億ドルを調達、時価総額1100億ドルを目指していた。その後、LNG輸出による長期的な利益見通しに投資家が難色を示したため、予定売り出し価格を1株当たり23―27ドルとほぼ半額に減らしていた。

現在、米最大のLNG輸出企業はシェニエール・エナジーで、時価総額は523億6000万ドル。ベンチャー・グローバル株の公開価格は当初計画を大きく下回ったものの、時価総額はシェニエールを超える可能性が高くなっている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ノボノルディスク株が7.5%急騰、米当局が肥満症治

ワールド

ロシアがウクライナを大規模攻撃、3人死亡 各地で停

ビジネス

中国万科、最終的な債務再編まで何度も返済猶予か=ア

ビジネス

中国、来年も政府債発行を「高水準」に維持へ=関係筋
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 5
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 6
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 7
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中