ニュース速報
ビジネス

インフレ抑制、第2四半期に進展 「確信幾分強まる」=FRB議長

2024年07月16日(火)05時50分

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長(写真)は15日、ワシントン経済クラブ主催の会合に出席し、第2・四半期のインフレ指標にはFRBの目標回帰に向けた「さらなる進展」が見られたと述べた。6月撮影(2024年 ロイター/Evelyn Hockstein)

[15日 ロイター] - パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は15日、第2・四半期の毎月のインフレ指標は、物価上昇ペースがFRBの目標に持続可能な形で戻りつつあるという「確信をいくらか強める」ものだったと述べ、利下げ開始がそう遠くない可能性を示唆した。

パウエル氏はワシントン経済クラブ主催の会合で、インフレ抑制を巡り「第2・四半期にいくらか進展があった」とし、「過去3回のインフレ指標は改善しており、平均するとかなり良い状況にある」と述べた。

その上で「インフレ率が持続的に2%に戻るという確信が強まるまで、政策を緩和し始めるのは適切ではないとこれまでも述べてきた」と言及。「われわれはそうなるのを待っていた。第1・四半期には一段の確信は得られなかったが、先週のものを含め、第2・四半期の3回の指標である程度、確信が高まった」と語った。

このほか、米経済が大きな波乱に見舞われることはないと予想。経済のハードランディングシナリオは「最も可能性の高いものでも、ありそうなシナリオでもない」とした。

7月30─31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前のパウエル氏の発言機会は、これが最後となる見通し。

同FOMCで利下げが決定されるとの観測はほぼ皆無。市場では引き続き9月の会合に続き11月と12月にも利下げが決定され、政策金利は年末までに4.5─4.75%に引き下げられると予想されている。

<バランスを取り戻す>

パウエル氏の説明からは、同氏がインフレはFRBの目標に着実に回帰し、完全雇用を守るための余地が生まれるような均衡状態に戻ったと、主要な点において捉えていることがうかがえた。

「労働市場には緩みはない。基本的に今は均衡している」とする一方、インフレ率が2.5%であることを指摘。失業率が急上昇することなくインフレ率がピークから低下していることは従来の常識では考えられなかったとした。失業率は4.1%で、2%のインフレ目標と整合的な完全雇用を示すFRB当局者の予測中央値より0.1%低い水準にある。

<任期は全う>

パウエル氏は、2026年5月までとなる任期を全うするかとの質問に対し、「全うする」と答えた。次期大統領に指名された場合に議長に留まるかどうかについてはコメントを控えた。

11月の大統領選で返り咲く可能性が取り沙汰される共和党のトランプ前大統領はFRBの政策運営を非難してきた経緯がある。

7月30─31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前のパウエル氏の発言機会は、これが最後となる見通し。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ニコンが社長交代、大村CTOが昇格 徳成氏は会長に

ワールド

欧州産業界、エネルギー価格引き下げ要求 EUに緊急

ワールド

北朝鮮、金正恩氏の娘が後継者となる方向 政策関与の

ワールド

EXCLUSIVE-米、バングラデシュでの中国の存
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 6
    【独自取材】「氷上のシルクロード」を目指す中国、…
  • 7
    あなたの隣に「軍事用ヒト型ロボット」が来る日
  • 8
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 9
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 10
    まさに「灯台下暗し」...九州大学の研究チームが「大…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中