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ドル112円半ばで小動き、米大統領演説を前に方向感欠く

2017年02月28日(火)15時21分

 2月28日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル安/円高の112.48/50円だった。トランプ米大統領の議会演説を控えて積極的な売買は手控えられ、方向感を欠く動きとなった。写真は都内の為替ディーリングルームで、2014年12月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 28日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル安/円高の112.48/50円だった。トランプ米大統領の議会演説を控えて積極的な売買は手控えられ、方向感を欠く動きとなった。

午後のドル/円は112円半ばでの小動きが続いた。

イベントを前に、実需筋による必要最小限の売買が中心の相場だったと見られ、それも「あらかた午前中で一巡した」(国内金融機関)という。投機筋にしても、ポジションを積極的に傾ける動きは目立たなかったもよう。

通貨オプションのドル/円リスクリバーサル25%デルタでは、ドル安/円高予想の傾きが、1週間物が0.42%付近と、米大統領選後としては比較的小さい水準にある。28日のトランプ大統領議会演説を、過度に円高イベント視する動きにはなっていないようだ。

1カ月物も0.25%付近で、円高方向への大きな動きにはなっていない。3月米利上げ予想の上昇が背景にあるとみられる。みずほ銀行の国際為替部次長、田中誠一氏は「手前のところでは、すぐに崩れるとのイメージを持っていない人が多い」と話している。

一方、ドル/円スワップ取引では、昨日分から3月末越えとなった1カ月物の円投/ドル転コストが急騰した。

1カ月物の円投/ドル転コストは168.91ベーシスポイント(bp)と、前週末24日の107.93から大幅に上昇し、1月月初以来の高水準となった。均衡価格からの乖離幅を示すベーシスは1カ月物で90.46bpと、24日の29.87bpから3倍に跳ね上がった。

欧米金融機関が4半期末を控えてポジションを圧縮していることや、3月利上げのリスクが意識されていることなどを背景に、ドル資金供給が細っている一方、国内勢からは3月期末越えのドル資金手当ての需要が強い。

午前の東京市場でドル/円は、短期筋を中心に買い過ぎた円を売り戻す動きが出て朝方に一時112.82円まで上昇したが、大統領演説を控えて短期筋の動きも鈍り、正午にかけてはジリ安となった。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 112.48/50 1.0592/96 119.15/19

午前9時現在 112.74/76 1.0582/86 119.31/35

NY午後5時 112.70/72 1.0585/90 119.30/34

(為替マーケットチーム)

ロイター
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