ニュース速報

ビジネス

新型プリウス燃費は一部グレードで40キロ、2割以上改善=トヨタ

2015年10月13日(火)18時55分

 10月13日、トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)の新型「プリウス」の国内発売時期を、12月予定と発表した。写真は都内で昨年8月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 13日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は13日、12月に国内で発売するハイブリッド車(HV)の新型「プリウス」の燃費について、一部グレードでガソリン1リットル当たり40キロになる見通しと発表した。現行モデルの32.6キロから2割以上改善する見込み。

新型プリウスは約6年半ぶりに全面改良する4代目。12月の日本を皮切りに、来年初めには米国で発売する予定で、世界の各市場に順次投入する。9月には世界に先駆けて米ラスベガスで初披露したが、13日に国内で初めて報道陣に公開、技術説明会を開いた。

トヨタは具体的なグレード数や価格など詳細について明らかにしなかったが、ロイターによる関係者への取材では、国内販売はE、S、A、Aプレミアムという4つのグレードを設定。装備を簡略にして車両を軽量化したEグレードの燃費が40キロとなる見通し。

雪道などで安定した走りを実現するため、Eを除くグレードではプリウスで初となる四輪駆動システムを搭載。関係者によると、ハイブリッドバッテリーは、標準グレードのSと四輪駆動モデルでニッケル水素電池を採用した。燃費を追求したEグレードと、装備を充実して車両重量が増えるAやAプレミアムの上級グレードには、より軽量なリチウムイオン電池を使い、燃費性能を高めたという。

同社は主要部品の共通化などによる新しい車づくりの手法「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」の導入を進め、コスト低減と商品力向上の両立を狙っている。新型プリウスはTNGAを採用した初の新車で、現行モデルから全高を2センチ、車体先端を7センチ下げるなどして低重心化を図り、走りの良さを追求した。運転手の着座位置も5.9センチ下げ、運転操作がしやすく疲れにくいようにした。

開発を担当した豊島浩二チーフエンジニアは、新型プリウスは「人間で言うと、小中高と進んで社会に飛び出す大人になった」と説明。環境性能のDNAを持ち続ける点には妥協を許さず、変えていないとした。デザイン・内装を大きく変え、TNGAという武器を得て、安全・安心・快適の伴うモデルにしたとも語った。

*内容を追加して再送します。

(白木真紀)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

国連、9日に安保理会合 イスラエルのガザ市制圧計画

ワールド

独がイスラエルへの軍用品輸出停止、ガザ市制圧方針に

ワールド

米、特定の麻薬カルテルへの軍事行動検討か 選択肢準

ワールド

米軍事介入なし、麻薬対策で メキシコ大統領 トラン
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 2
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何か?...「うつ病」との関係から予防策まで
  • 3
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トップ5に入っている国はどこ?
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 6
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 7
    パリの「永遠の炎」を使って「煙草に火をつけた」モ…
  • 8
    「ホラー映画かと...」父親のアレを顔に塗って寝てし…
  • 9
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 8
    メーガンとキャサリン、それぞれに向けていたエリザ…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 10
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中