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ロイター調査:米雇用統計で9月利上げ確率上昇、依然予測困難

2015年08月08日(土)09時37分

 8月7日、ロイターが米雇用統計発表後、プライマリーディーラーに調査を行った。写真はイエレンFRB議長。ワシントンで6月撮影(2015年 ロイター/Carlos Barria)

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 7月の米雇用統計が底堅い内容となったことで、金融市場が織り込む9月利上げの可能性は高まったものの、確率は依然きっ抗しており、依然予測は困難とみられている。

トゥレット・プレボンによると、米翌日物金利スワップは統計発表後に上昇、市場が織り込む9月利上げの確率は55%と発表前の47%から上昇した。

Tビル市場では、3カ月物利回りが倍に跳ね上がったほか、6カ月物利回りは2010年12月以来の高水準をつけた。

7月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比21万5000人増と堅調な伸びを示したものの、市場予想の22万3000人増には届かなかった。5月と6月の雇用者数は上方修正。失業率は前月と同じ5.3%で市場予想と一致し、7年ぶり低水準を維持した。

USバンク・ウエルスマネジメント(オレゴン州)の債券調査部部長、ジェニファー・ベイル氏は「統計は底堅かったが、特にすばらしいわけではなかった」と指摘。米連邦準備理事会(FRB)が重視する賃金の伸びにさらなる改善がみられない場合、利上げ時期は9月から12月に後ずれする可能性もあるとの見方を示した。

こうしたなか、ブラックロックのファンダメンタル債券最高投資責任者(CIO)のリック・リーダー氏は「労働市場の回復が進むにつれ、週労働時間は拡大し、時間当たり賃金も伸びる公算が大きい」と述べた。

ロイターがこの日行ったプライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)調査によると、FRBは9月に利上げに踏み切るものの、年内の利上げ回数は1回にとどまるとの見方が多くなっている。

プライマリーディーラー19社中、9月利上げを予想する向きは13社。また年内2回の利上げを予想するのは9社にとどまり、割合は半分を切った。前回7月調査では20社中15社が年内2回の利上げを見込んでいた。

年末時点のフェデラル・ファンド(FF)金利予想は中央値で0.5%、来年は1.5%。

ドイツ銀の首席米国エコノミスト、ジョー・ラボーニャ氏は「今回のような統計が続けば、利上げは間違いなく9月に行われるだろう」と述べた。

*見出しを修正して再送します。

ロイター
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