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カナダからの呟き

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カナダが疑問に思う東京オリンピック・パラリンピック

カナダは静観する

前回記事の『カナダで殆ど報道されず話題にも上らない東京オリンピック・パラリンピック』でも書いたが、2020年と違い、カナダは表立った表明はしないと思われる。開催に反対もしないし開催キャンセルに反対もしないだろう。

既に一部の選手やチームは選考辞退や最終予選に行かない決定をしている。参加に関しては個人やチームに任せるというスタンスをとっているように思う。

IOCと日本が既に開催すると言っているのであれば、選手たちはベストを尽くすだけだろう。開催をキャンセルするというのであれば、選手たちはそれを苦痛を伴って受け入れるだろう。

既にオリンピックはスポーツイベントとしての楽しさよりも、お金が絡むイベントの醜悪さをまざまざと見せつけてしまった。オリンピック・スピリッツはなく、原義は説得力のかけらもなく消え失せ、お金への執着と汚さを浮き彫りにしてしまった。

カナダは東京オリンピック・パラリンピック開催に懐疑的である。開催可否よりも、開催が人間として正しい行為なのかどうか疑問を呈する人が多い。『オリンピック開催よりパンデミックの沈静化を優先させるべき』と思っている人は多いように見受けられる。しかし、カナダは開催国ではないのだ。医療逼迫のさらなる悪化やワクチン接種の遅れがあっても、オリンピック開催を声高に唱えているのは日本なのだ。開催で引き起こされる問題は端的に言ってしまえば『他国ごと』だ。

カナダの選手は粛々と準備するであろうし、ベストコンディションも保つ努力をするであろう。チームや選手が参加が安全なものでないと判断したなら、出場辞退することもあるだろう。

障害飛越競技のエリック・ラマーズ選手は体調不良を理由にオリンピック代表選手選考辞退を申し出た際にこう言っている。「オリンピックはアスリートの祭典ですが、東京では本当の意味での祭典にはならないと思います。祝うべき時ではないのです」(参照: Show jumper Eric Lamaze won't compete at Tokyo Olympics due to health concerns)

アスリートたちに葛藤と苦痛を精神的にも身体的にも与えるオリンピックという点では、東京オリンピック・パラリンピックは突出しているかもしれない。

[注意]
記事にあげた内容は2021年6月3日の時点のものです。

 

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カナダに棲む女。食事においての最後の一品は自分が食べたい。寒がりなのにカナダに移住。英語が苦手なのにカナダに移住。フランス語が喋れないのにカナダに移住。

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ブログ:毒の滴(したたり)

Twitter: @poisondrop333

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