最新記事
ロシア

立場が変わった? 会談相手が現れず「待たされる」プーチン大統領、所在なく歩き回る寂し気な姿に注目が

Video shows Putin forced to wait awkwardly for Egypt's president

2023年7月28日(金)16時57分
ニック・モルドワネク
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領

ロシア・アフリカ首脳会議でのプーチン大統領(7月26日) Sputnik/Alexei Danichev/Pool via REUTERS

<両手を後ろに組んで黙って部屋の中を歩き回ったり、テーブルの上にあるものを何となく触ってみたりと、居心地の悪そうな様子を見せた>

アフリカとの関係強化を狙うロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、7月27日に開幕した「ロシア・アフリカ首脳会議(サミット)」で訪ロしたアフリカの各国首脳と個別の会談も行っている。だがこの会場で、会談相手がなかなか現れずにプーチンが「待たされる」一幕があった。これまで「遅刻魔」で知られてきたプーチンが、手持ち無沙汰でうろうろ歩き回って相手を待つ様子は、大きな注目を集めた。

■【動画】慣れていない? エジプト大統領に待たされ、プーチンが所在なく部屋をうろつくシーン

 
 
 
 
 

この時の様子を収めた動画はSNSでも拡散されているが、プーチンがエジプトのアブデル・ファタハ・アル・シシ大統領が入室してくるのを待ち、20秒以上にわたって居心地悪そうにしている様子が映っている。プーチンは両手を後ろに組んで黙って部屋の中を歩きまわったり、テーブルの上にあるものの位置を直したりしている。

サンクトペテルブルクで7月27日から2日間の日程で開催されているロシア・アフリカ首脳会議は、ロシアとアフリカ諸国の間で貿易や経済、投資、科学やテクノロジーなどの分野で数々の合意を交わすことを目指したもの。日程には個別会談も含まれ、この中ではウクライナでの戦争や、6月にサンクトペテルブルクで立ち上げられたアフリカ和平イニシアチブ(アフリカ諸国によるウクライナ和平交渉の仲介)の今後について話し合われたようだ。

中東問題研究所(ワシントン)の上級研究員で、同研究所のエジプト研究プログラムのディレクターでもあるミレット・マブルークは、シシをはじめとするアフリカ諸国はロシアと西側諸国の関係を均衡させる上で重要な役割を果たしていると指摘する。

またロシア・アフリカ首脳会議については、ウクライナで続く戦争が(ロシアの)世界的な同盟関係に悪影響を及ぼすなか、プーチンとロシアにとって政治的なリセットの機会になるという見方もある。

過去にも話題になった「待たされるプーチン」

そうした中で話題になった「待たされるプーチン」の動画だが、ウクライナ内務省のアントン・ゲラシチェンコ顧問はツイッターに、「プーチンはエジプトの大統領をしばらく待たなければならなかった」と投稿し、さらにこう書き込んだ。「プーチンが外国の要人に待たされたのは、これが初めてではない」

BAT
「より良い明日」の実現に向けて、スモークレスな世界の構築を共に
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア極東事業「サハリン1」、米エクソン復帰なら有

ビジネス

ホンダが24年ぶり「プレリュード」投入、登録車と軽

ワールド

北朝鮮、朝ロ会談後の部屋を入念に拭き取り 金正恩氏

ワールド

中国、米国の光ファイバーの一部に関税 最大78.2
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 2
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨットバカンスに不参加も「価格5倍」の豪華ヨットで2日後同じ寄港地に
  • 3
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 4
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 5
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 6
    Z世代の幸福度は、実はとても低い...国際研究が彼ら…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「農産物の輸出額」が多い「…
  • 8
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 9
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 10
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 4
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 5
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 8
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 9
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 10
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中