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ロシア産天然ガスの欧州パイプライン、7日連続で東向きに「逆流」

2021年12月28日(火)09時10分
ベラルーシ南部で撮影された天然ガスパイプライン「ヤマル・ヨーロッパ」

ロシア産天然ガスを欧州に輸出するパイプライン「ヤマル・ヨーロッパ」の流れが7日連続で東向きに「逆流」していることがドイツのパイプライン管理会社ガスケードのデータで分かった。 写真は2006年12月にベラルーシ南部で撮影された「ヤマル・ヨーロッパ」パイプラン(2021年 ロイター/Vasily Fedosenko)

ロシア産天然ガスを欧州に輸出するパイプライン「ヤマル・ヨーロッパ」の流れが7日連続で東向きに「逆流」していることが27日、ドイツのパイプライン管理会社ガスケードのデータで分かった。

ガスケードのデータによると、ドイツとポーランドの国境沿いのムルナウにある計測地点で27日は天然ガスがポーランド側に向けて東向きに流れ、流量は約120万キロワット時だった。

ロシアのプーチン大統領は23日、ドイツがロシア産ガスをポーランドやウクライナに転売しているとし、欧州のガス価格が高騰している危機はロシア政府が原因ではないと主張した。

ロシア国営の大手天然ガス会社、ガスプロムの広報担当のセルゲイ・クプリヤノフ氏は25日、ガスプロムは欧州に対し長期契約に基づく追加供給を実施する用意があると表明。ドイツからポーランド、およびウクライナに向けて逆流している天然ガスの規模は1日当たり300万─500万立方メートルとの見方を示した上で、ガスプロムが供給を削減しているとの観測を改めて否定した。

ドイツ経済省はプーチン大統領の発言内容についてコメントを控えている。天然ガス輸入業者からのコメントも得られていない。



[ロイター]


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