最新記事

新型コロナウイルス

日本のコロナ感染者急減、ワクチン集中接種で「集団免疫」効果も?

Japan's Rapid COVID Vaccine Campaign Partially Credited With Lowering Cases

2021年10月19日(火)19時00分
アナ・カールソン

10月上旬に退任した菅義偉前総理大臣は、ワクチン接種を加速させるために、注射を打てる職種(これまでは医師と看護師に限られていた)を歯科医などにも拡大。大規模接種センターを開設し、6月後半からは職場でのワクチン接種を促進した。

京都大学の西浦博教授は、10月13日に開かれた厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合で、ワクチン接種に関する試算を提出。3月から9月にかけて、ワクチン接種により約65万人の感染が回避され、7200人以上の命が救われたと推定した。

多くの専門家が当初、感染拡大の原因について、バーが閉まっているなか若者たちが路上や公園で酒を飲んでいるからだと指摘していたが、データでは、数多くの40代や50代の中高年も、頻繁に歓楽街を訪れていることが示された。重症化した人や死亡した人の大半は、50代やもっと若い世代で、ワクチン接種を受けていない人々だった。

国立感染症研究所の脇田隆字所長は先日、記者団に対して、緊急事態宣言の解除後、既に歓楽街でどんちゃん騒ぎを再開している人々がいることを懸念していると述べ、感染者数の減少については、既に下げ止まりの状態になっている可能性があると指摘。「今後の感染再拡大を防ぐには、もう一段感染者を落とすことが必要だ」と語った。

公衆衛生の専門家らは、感染者数が急減した理由について、包括的な検証が必要だと述べている。

ニューズウィーク日本版 習近平独裁の未来
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月17号(2月10日発売)は「習近平独裁の未来」特集。軍ナンバー2の粛清劇は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」強化の始まりか

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英元王子アンドルー氏、エプスタイン被告と公的文書共

ワールド

ウクライナ各地にドローン攻撃、子ども含む4人死亡

ワールド

台湾の1月輸出、69.9%増 AI需要で16年ぶり

ビジネス

アングル:自民圧勝でも円売り不発、「対話」発言にお
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 7
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 8
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 9
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中