最新記事

香港

中国政府、海上で拘束した香港市民12人は「民主活動家ではなく分離主義者」と認識

2020年9月14日(月)12時00分

中国外務省の華春瑩報道官は13日、広東省の沿岸警備当局が先月、沖合で拘束した香港市民12人は分離主義者だとの認識を示した。写真は7月の記者会見(2020年 ロイター/Tingshu Wang)

中国外務省の華春瑩報道官は13日、広東省の沿岸警備当局が先月、沖合で拘束した香港市民12人は分離主義者だとの認識を示した。米国務省の報道官が人権上の問題を指摘したのを受けた。

拘束された12人の親族らは前日、香港で記者会見を開き、即時釈放を要求。12人は8月23日にボートに乗って台湾に向かっていた際に拘束された。

親族らは、12人が中国政府ではなく家族が選んだ弁護士と相談し、香港の親族と連絡を取るのを認められるべきだと訴えた。

米国務省のオルタガス報道官は12日にツイッターへの投稿で12人の拘束は「香港における人権状況の悪化の新たな事例だ」と強調。

中国政府は約2カ月前に香港国家安全維持法を施行している。

華報道官はツイッターに「事実確認:12人は海上境界線を違法に越えたため逮捕された。民主活動家ではなく、中国からの香港分離を企てている要素だ」とした。

広東省深セン市の警察当局は13日、拘束後初めて通知を出し、12人の香港市民は境界線を違法に越えた疑いで刑事拘束されており、捜査が続けられているとした。

「警察は法に則り、犯罪容疑者の正当な権利と利益を守る」とした。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・反日デモへつながった尖閣沖事件から10年 「特攻漁船」船長の意外すぎる末路
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・戦略性を失った習近平「四面楚歌」外交の末路
・世界が激怒する中国「犬肉祭り」の残酷さ


20200922issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

9月22日号(9月15日発売)は「誤解だらけの米中新冷戦」特集。「金持ち」中国との対立はソ連との冷戦とは違う。米中関係史で読み解く新冷戦の本質。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国向け銅輸出加速へ 関税前に駆け込み=ゴールドマ

ビジネス

アングル:トランプ政権「投資誘致」の実態、バイデン

ワールド

リトアニアとフィンランド、対人地雷生産へ ウクライ

ビジネス

テマセク、運用資産が過去最高 米国リスクは峠越えた
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「ヒラリーに似すぎ」なトランプ像...ディズニー・ワールドの大統領人形が遂に「作り直し」に、比較写真にSNS爆笑
  • 4
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 5
    犯罪者に狙われる家の「共通点」とは? 広域強盗事…
  • 6
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 7
    自由都市・香港から抗議の声が消えた...入港した中国…
  • 8
    名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に?…
  • 9
    人種から体型、言語まで...実は『ハリー・ポッター』…
  • 10
    「けしからん」の応酬が参政党躍進の主因に? 既成…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 7
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中