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フィンランド、34歳女性首相に託されたリベラルを救う使命

34-Year-Old Finnish Lawmaker to Become World's Youngest Prime Minister

2019年12月10日(火)16時25分
アリストス・ジョージャウ

そうした経験すべてが、リベラル政治家としてのマリンの強い信念を形作っているという。

社会民主党とリベラル派は今、岐路に立たされている。今年4月のフィンランド国会議員選挙で社会民主党は最多得票を得たが、得票率はわずか17.7%。2位の極右フィン人党の得票率は17.5%で、差はないに等しい。選挙後の世論調査では、社会民主党への支持率が下落し、フィン人党に逆転されている。若くて人気のあるマリンが次期首相に選出されたのは、そうした危機感のせいもある。

「連立政権への信頼を回復させることが最優先の課題だ」とマリンは言う。

 マリンの浮沈はそのままフィンランド・リベラルの浮沈だ。

(翻訳:ガリレオ)

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