最新記事

米中貿易戦争

米中貿易戦争は関税引き上げの応酬へ トランプは米企業に中国撤退を要求

2019年8月24日(土)12時02分

中国が米国製品に対する追加報復関税を発表したことを受け、トランプ米大統領は、対中関税の新たな引き上げを発表した。写真はワシントンで8月20日撮影(2019年 ロイター/Kevin Lamarque)

中国が米国製品に対する追加報復関税を発表したことを受け、トランプ米大統領は23日、対中関税の新たな引き上げを発表した。さらに米企業に対し中国からの事業撤退も要求した。通商問題を巡る米中の対立は深まる一方となっている。

中国商務省は同日、米国から輸入する750億ドル相当の製品に対し5─10%の追加関税を課すと発表。米国が9月1日から発動を予定する対中制裁関税「第4弾」に対する報復措置とみられる。一部製品に対する追加関税は9月1日、残りは12月15日に発動する。対象となるのは、米国から輸入する大豆や牛肉、豚肉を含む農産物や小型航空機など計5078品目。自動車・部品に対する関税も復活する。

中国商務省は声明で「米国の一国主義や保護主義により今回の決定を余儀なくされた」と表明。ある中国外交筋は「通商合意は望ましいが、中国の国益にそぐわず、相互信頼が欠如した合意を求めているわけではない」と強調した。

これに対し、トランプ大統領は、これまでに課している2500億ドル相当の中国製品に対する関税を現在の25%から30%に引き上げると表明。10月1日から適用する。さらに中国製品3000億ドルに課す追加関税第4弾の税率も10%から15%に引き上げるとした。第4弾の発動時期は一部品目が9月1日からだが、全体の半分近くの品目は9月1日から12月15日に延期されている。

米通商代表部(USTR)は関税引き上げの日程を確認したが、10月1日に30%への引き上げに踏み切る前にパブリックコメント期間を設けるとした。

トランプ氏はツイッターへの投稿で「残念なことに、これまでの政権は中国が公正かつバランスの取れた貿易を出し抜くことを許し、これが米国の納税者の負担となってきた」と指摘。「大統領としてもはや許すことはできない!」と述べた。

またこれに先立ち「偉大な米企業に対し、中国の代替先を即時に模索するよう命じる。事業を米国に戻し、米国内で生産することも含まれる」とし、「われわれに中国は必要ない。率直に言えば、中国がいない方が状況はましだろう」とも投稿した。

MAGAZINE

特集:日本と韓国 悪いのはどちらか

2019-9・24号(9/18発売)

終わりなき争いを続ける日本と韓国── 泥沼の関係に陥った本当の原因と「出口」を考える

※次号は9/25(水)発売となります。

人気ランキング

  • 1

    繁殖を止めるために遺伝子組み換えされた蚊、自然界に放たれ裏目の結果に

  • 2

    ハワイで旅行者がヒトの脳に寄生する寄生虫にあいついで感染

  • 3

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 4

    「日本のハイジ」を通しスイスという国が受容されて…

  • 5

    「鶏肉を洗わないで」米農務省が警告 その理由は?

  • 6

    北朝鮮船がロシアの国境警備艇を攻撃、日本海で多発…

  • 7

    タブーを超えて調査......英国での「極端な近親交配…

  • 8

    嘘だらけの製薬会社が引き起こした米オピオイド危機…

  • 9

    男たちの女性差別がでっち上げた蔡英文の学歴詐称疑惑

  • 10

    米韓関係の険悪化も日本のせい⁉ 文在寅がまた不安な…

  • 1

    繁殖を止めるために遺伝子組み換えされた蚊、自然界に放たれ裏目の結果に

  • 2

    コモドドラゴンの体内に「鎧(よろい)」があることが発見される

  • 3

    サウジ原油施設攻撃で世界は変わる

  • 4

    ハワイで旅行者がヒトの脳に寄生する寄生虫にあいつ…

  • 5

    韓国航空会社の受難......ウォン安、原油高騰に「ボ…

  • 6

    「日本のハイジ」を通しスイスという国が受容されて…

  • 7

    サウジのムハンマド皇太子、韓国に防空システム構築…

  • 8

    【速報】韓国の文在寅大統領、支持率が過去最低を記録

  • 9

    米軍戦闘機が撮ったUFO映像「本物」と米海軍が認める

  • 10

    嘘つき大統領に「汚れ役」首相──中国にも嫌われる韓国

  • 1

    嘘つき大統領に「汚れ役」首相──中国にも嫌われる韓国

  • 2

    ハワイで旅行者がヒトの脳に寄生する寄生虫にあいついで感染

  • 3

    日本はもはや後進国であると認める勇気を持とう

  • 4

    2100年に人間の姿はこうなる? 3Dイメージが公開

  • 5

    「鶏肉を洗わないで」米農務省が警告 その理由は?

  • 6

    繁殖を止めるために遺伝子組み換えされた蚊、自然界…

  • 7

    ヒマラヤ山脈の湖で見つかった何百体もの人骨、謎さ…

  • 8

    コモドドラゴンの体内に「鎧(よろい)」があること…

  • 9

    サウジ原油施設攻撃で世界は変わる

  • 10

    タブーを超えて調査......英国での「極端な近親交配…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月