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北朝鮮

ロシアで歓迎される北朝鮮からの出稼ぎ労働者

2019年8月1日(木)17時10分
テジョン・カン

ここで注目すべき点は、北朝鮮が人民元不足になりつつあることだ。多くのリポートや研究によると、米ドルを求める一方で、北朝鮮国内における人民元の需要と供給のバランスは比較的安定してきた。中国との国境付近で経済活動や交流が盛んに行われているおかげだ。中国は昨年の最大の貿易相手国でもあり、人民元不足は、北朝鮮にとって憂慮すべき事態だ。

北朝鮮経済でロシアが果たす役割は、中国の役割に比べればはるかに小さいが、昨年は第2位の貿易相手国だった。ここ最近の出来事が示すとおり、北朝鮮は明らかにロシアとの関係を拡大しようとしている。

対北朝鮮制裁が続くなか中国は、国際社会との関係を改善している。北朝鮮との関係において、ロシアがその中国の対抗勢力になりつつあることは、新たな懸念を生んでいる。

From thediplomat.com

<本誌2019年8月6日号掲載>

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※8月6日号(7月30日発売)は、「ハードブレグジット:衝撃に備えよ」特集。ボリス・ジョンソンとは何者か。奇行と暴言と変な髪型で有名なこの英新首相は、どれだけ危険なのか。合意なきEU離脱の不確実性とリスク。日本企業には好機になるかもしれない。


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