最新記事

移民

トランプ、南米から移民目指す集団を武力で阻止 メキシコ国境沿いに実戦部隊1000人投入

2018年10月26日(金)11時32分

10月25日、中米ホンジュラスやグアテマラなどから米国への移住を目指す数千人の集団が北上を続けている問題を巡り、トランプ米政権は集団の米国入国を阻止するため、メキシコとの国境に最大1000人の実戦部隊を派遣する方針。メキシコ ・マパステペクで撮影(2018年 ロイター/UESLEI MARCELINO)

中米ホンジュラスやグアテマラなどから米国への移住を目指す数千人の集団が北上を続けている問題を巡り、トランプ米政権は集団の米国入国を阻止するため、メキシコとの国境に最大1000人の実戦部隊を派遣する方針。米当局者が25日に明らかにした。

トランプ大統領と共和党は、不法移民問題を11月の中間選挙の重大争点の一つとしており、支持層に対策強化をアピールする狙いがあるとみられる。

トランプ氏はツイッターに「国家の非常事態に対応するために軍隊を動員する。移民集団は阻止される!」と投稿した。

米国土安全保障省(DHS)のニールセン長官はフォックスニュースとのインタビューで、国境警備体制を強化するため、国防総省に支援を要請したと明らかにした。

マティス国防長官が派遣を承認するかどうかを近く決定するという。

政府当局者によると、国防総省への要請は800─1000人の実戦部隊を投入する規模となる可能性がある。

米国の法律で米兵は一般的に国内での警察権行使が認められていない。当局者によると、米兵はテントの設置など後方支援にあたるとみられる。

国防総省は、具体的にどのような支援が必要かなどをDHSと協議していると説明した。

中米では貧困や暴力から逃れようと女性や子供も含む多くの人々が米国との国境に向けて移動。24日の夜、メキシコ南部のマパステペックに約5300人が滞在していた。

これに続き、1000人以上からなる別の集団がグアテマラを出発している。

トランプ氏は25日ツイッターに「移動集団は引き返せ。米国への不法入国は認めない。国に帰れ。もし入国したいなら、他の何百万という人と同じように市民権を申請しろ!」と投稿した。

[ワシントン/ピヒヒアパン(メキシコ) 25日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 ガザの叫びを聞け
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月2日号(11月26日発売)は「ガザの叫びを聞け」特集。「天井なき監獄」を生きる若者たちがつづった10年の記録[PLUS]強硬中国のトリセツ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米国のウクライナ和平案、ロシア文書を基に策定=関係

ビジネス

日経平均は続伸、米早期利下げの思惑が支援 ハイテク

ワールド

高市首相、放漫財政を否定 為替は「状況見て必要な手

ワールド

マクロスコープ:米中接近で揺れる高市外交、「こんな
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中