最新記事

韓国事情

韓国では「ウェルビン」ブームで、納豆が意外な人気

2018年7月30日(月)16時00分
佐々木和義

意外な人気 yumehana-iStock

<韓国では、ウェルビーイングの略語である「ウェルビン」が流行語になり、健康食品として納豆が意外な人気に>

韓国で納豆の売上が急増している。2006年に25億ウォンだった韓国の納豆市場は2014年に100億ウォンを突破し、2017年には325億ウォンに成長した。

長寿国日本の秘訣が話題に

納豆は日本留学生や日本旅行を楽しむマニアの間で健康食として知られていたが、2006年3月に米国の健康専門誌「ヘルス」が世界の5大健康食品の一つに取り上げたのをきっかけに食品大手のプルムウォンが製造を開始している。

かつては粘る食品を好まない韓国人に合わせた商品を開発したこともあったが、売上が伸びずに、キムチ納豆など生産を中止した製品もあった。足踏み状態が続いていた納豆の売上が増加に転じたのは、2011年からだ。

少子高齢化が社会問題化すると同時に長寿国日本の秘訣が話題になり、納豆は腸の健康を助け、免疫力を高める健康食として注目されるようになる。ウェルビーイングの略語である「ウェルビン」が流行語になり、スーパーやデパートがウェルビンコーナーを設けるなど、健康食への意識が高まったことも追い風になった(韓国経済新聞)。

プルムウォンのCM
血栓溶かす納豆ビビンバ

伝統的な家庭料理の清麹醤よりも臭いが少ない...

納豆は韓国では伝統的な家庭料理の清麹醤(チョングクチャン)と対比されることが多い。大豆と藁を発酵させ、粗くつぶして丸い形に整形し煮込んで食べる料理で、製法も食感も納豆に近い。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

アングル:アフリカのコロナ犠牲者17万人超、予想を

ワールド

米上院、つなぎ予算案可決 政府機関閉鎖ぎりぎりで回

ワールド

プーチン氏「クルスク州のウクライナ兵の命を保証」、

ビジネス

米国株式市場=急反発、割安銘柄に買い 今週は関税政
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の「トリウム」埋蔵量が最も多い国は?
  • 4
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 5
    中国中部で5000年前の「初期の君主」の墓を発見...先…
  • 6
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴…
  • 7
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「天然ガス」の産出量が多い国は…
  • 9
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 10
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 5
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 8
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中