最新記事

米中関係

米マティス国防長官「海外投資の監督強化、国防権限法案に盛り込むべき」

2018年5月8日(火)10時59分

 5月7日、マティス米国防長官は連邦議会に対し、国防権限法(NDAA)案に海外からの投資に対する監督強化を盛り込むことを求める書簡を送った。写真はアーリントンで記者の質問に答える同国防長官。4月撮影(2018年 ロイター/Yuri Gripas)

[ワシントン 7日 ロイター] - マティス米国防長官は連邦議会に対し、国防権限法(NDAA)案に海外からの投資に対する監督強化を盛り込むことを求める書簡を送った。ロイターが確認した。中国が米国の機密性の高い技術にアクセスすることを制限するのが目的とみられる。

4日付けの書簡は、両院の軍事委員会における共和党の委員長や民主党の主要議員に宛てたもので、対米外国投資委員会(CFIUS)の権限強化をNDAA案に含めることを要請している。CFIUSは、外国企業による米企業の買収などについて、国家安全保障上の問題がないかを審査する機関。

マティス長官は書簡で、海外からの投資を支持するとした上で「敵対する諸国がわが国の現行法や規制の弱点を研究し、いまも悪用していることをしっかりと見極めることが必要だと、国防総省は確信している」と述べた。

さらに「特に大きな懸念は、合弁事業を通じて技術移転や関連企業の支援を強いる、強制的な産業政策により、国家安全保障上のリスクが生じるのではないかということだ」との見方を提示した。

NDAAは連邦議会で毎年審議される主要法案の1つで、国防予算の水準を承認し、予算をどのように使うかを管理する政策を策定する。



ロイター


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪中銀、カード決済に課されるサーチャージの廃止を提

ビジネス

日経平均は4日ぶり反発、AI関連堅調 金利上昇は上

ワールド

中国、「中央都市工作会議」10年ぶり開催 都市開発

ビジネス

午後3時のドルは147円半ばで上昇一服、米CPI控
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 2
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 7
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 10
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中