最新記事

日本政治

改憲発議を明記、自衛隊や教育無償化論議「党内外で」 自民公約が判明

2017年10月2日(月)16時33分

10月2日、自民党が22日投開票の衆院選で掲げる公約の全容が、判明した。北朝鮮対応やアベノミクス政策の加速などに加え、焦点の憲法改正では、自衛隊など4項目について党内外で十分な議論を踏まえ、憲法改正原案を国会で提案・発議すると明記した。写真は都内で9月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

自民党が22日投開票の衆院選で掲げる公約の全容が2日、判明した。北朝鮮対応やアベノミクス政策の加速などに加え、焦点の憲法改正では、自衛隊など4項目について党内外で十分な議論を踏まえ、憲法改正原案を国会で提案・発議すると明記した。

自民公約は、1)北朝鮮の脅威への対応、2)アベノミクス政策の加速、3)「生産性革命」を通じた所得増大、4)教育無償化など「人づくり革命」、5)地方創生、6)憲法改正――が柱。岸田文雄政調会長が同日夕、発表する。

北朝鮮対応では、国際社会と連携して「圧力強化を主導し、すべての核・弾道ミサイル開発を放棄させることを目指す」とした。

一方、アベノミクス政策を通じて「景気回復、デフレ脱却を実現する」と強調。看板政策である「生産性革命」「人づくり革命」を断行する方針も示す。

幼児教育では、2020年度までに3歳から5歳までの完全無償化するほか、低所得世帯の0歳から2歳児の幼稚園や保育園などの費用も無償化する、新たな数値目標を盛り込んだ。

これらの実現に向け、消費税率を10%に引き上げた際の財源を活用し、2兆円規模の新たな政策を年末までにまとめると明記。併せて、19年10月に消費税率を引き上げることや、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する目標を堅持することも公約に掲げた。公約では、PB黒字化の達成時期には触れていない。

憲法改正を巡っては、自衛隊の明記や教育の無償化・充実、緊急事態対応、参議院の合区解消の4項目を中心に、党内外での十分な議論が必要との認識を示す。

その上で「憲法改正原案を国会で提案・発議し、国民投票を行う」とした。

(山口貴也)

[東京 2日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、アイオワ州訪問 建国250周年式典開始

ビジネス

米ステーブルコイン、世界決済システムを不安定化させ

ビジネス

オリックス、米ヒルコトレーディングを子会社化 約1

ビジネス

米テスラ、6月ドイツ販売台数は6カ月連続減少
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    ワニに襲われた直後の「現場映像」に緊張走る...捜索…
  • 7
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 8
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 9
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 10
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 6
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギ…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 10
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 7
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 10
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中