最新記事
SDGsパートナー

環境と人体に優しい水系塗料を...... 菊水化学工業の塗料業界式サステナブル

2023年11月24日(金)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
環境と人体に優しい水系塗料のイメージ

shutterstock / Gearstd

<水系塗料の普及やCO2削減に貢献する新製品開発で環境・人体への問題解決を目指す>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇
  

建物を美しくし、耐候性などの機能性を付加する塗料。その中でも水系塗料は、溶剤系塗料に比べて人体や環境への負荷が小さい。一方、これまでは溶剤系に比べて品質が低くなりやすく、業界では溶剤系が主流であった。菊水化学工業は、建築用の水系塗料の製造・開発・普及を推進することで、持続可能な社会実現に貢献している。

建築用水系塗料の普及・推進を目指す業界のパイオニア

塗料には水系塗料と溶剤系塗料の二種類がある。水系は溶剤系に比べて環境にやさしく、シンナーの特有のにおいや中毒症状がない。しかし、ツヤなども落ちやすく、質の低い塗装となりやすいものが多いため、これまで建築用外部塗装は溶剤系が主流だった。一方で、溶剤系塗料には揮発系有機化合物(VOC)が多く含まれており、大気汚染や健康被害、加えて製造過程でCO2が排出されるため、塗装業界におけるSDGs達成への大きな課題であった。

こうした建築用塗料における問題に対して「においが少なく、環境に配慮した塗料を世の中に広めたい」という思いから、シンナーを使用しない水系塗料の製造・開発に力を入れているのが菊水化学工業だ。

これまで、性能、施工性などから溶剤塗料が主流だった塗装業界で、水系塗料製品である「環境対応仕上塗材」の普及・提案に努めている。水系塗料が普及すれば、溶剤塗料から出ていたCO2の排出を抑えるとともに、シンナーなどによる中毒も発生しないため健康にも良い。

水系塗料の性能向上はもちろん、20年前には、製造方法の見直しにより廃水ゼロ・廃汚泥ゼロの缶内調色システムを実現した。菊水化学工業は、建築用水系塗料のパイオニア的存在として、自社製品の開発や普及・提案を推進し、塗料業界のSDGs達成のために環境・健康の課題解決を目指している。

缶内調色システム

廃水ゼロ、廃汚泥ゼロの缶内調色システム

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米財務長官、FRBに利下げ求める

ビジネス

アングル:日銀、柔軟な政策対応の局面 米関税の不確

ビジネス

米人員削減、4月は前月比62%減 新規採用は低迷=

ビジネス

GM、通期利益予想引き下げ 関税の影響最大50億ド
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中