中国の対日レアアース規制はいつまで続く? 専門家が解説
写真は中国と日本の国旗。2022年7月撮影。REUTERS/Dado Ruvic
高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁を背景に、中国の対日レアアース(希土類)規制の強化が伝わってから2週間が経過した。輸出制限措置の行方について、日本総研の三浦有史・主席研究員に聞いた。日本貿易振興会(現日本貿易振興機構=ジェトロ)出身の三浦氏は中国経済を専門とし、『脱「中国依存」は可能か』などの著書を持つ。
三浦氏は「あえて規制の運用をあいまいにし、日本側に『いつ供給が止まるかわからない』という不安を植え付けようとしている」と指摘した上で、「全面的な制限を続ければ、他国での鉱山開発や代替技術への投資が進み、レアアース分野でのシェア低下を招きかねない。対日規制が長期化する可能性は低く、中国側も早晩落としどころを探ってくるだろう」と話した。
――輸出規制の現状は。
「1月6日に軍民両用品目における対日輸出管理の強化が発表されたが、詳細な内容はまだ明らかになっていない。中国当局が(レアアースの用途や最終販売先などに関する)書類の審査を厳格化しているとの報道があったが、もし全面的な輸出規制なら、様々な業界から悲鳴が上がっているはずだ。現時点では、物流を一部で停滞させている段階にとどまっているとみられる」
「中国側の狙いは明白だ。台湾問題という『核心中の核心』に触れた首相発言を巡り、産業界を通じて日本政府に揺さぶりをかけることにある。対米関税交渉でレアアースを外交カードに使った際、一定の対話を引き出せた成功体験もある。今回は供給を完全に断つのではなく、あえて規制の運用をあいまいにすることで、日本側に『いつ供給が止まるかわからない』という不安を植え付けようとしている」
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