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世界のデング熱症例、今年は過去最多に迫る恐れ 温暖化で=WHO

世界保健機関(WHO)は7月21日、今年はデング熱発症が過去最多に迫る恐れがあると警告した。地球温暖化がデング熱を媒介する蚊に有利に作用することなどが原因とした。写真は12日、スリランカのコロンボにて、住宅街で蚊を駆除する煙がたかれる中、顔を覆う少年(2023年 ロイター/Dinuka Liyanawatte)
[ジュネーブ 21日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は21日、今年はデング熱発症が過去最多に迫る恐れがあると警告した。地球温暖化がデング熱を媒介する蚊に有利に作用することなどが原因とした。
デング熱は世界的に増加しており、2022年に報告された症例は420万件と2000年時点の8倍となった。
3月にはスーダン保健当局が首都ハルツームで初の症例が見つかったと報告。欧州では増加が報告され、ペルーでは国土の大半に非常事態が宣言されている。
WHOは1月、デング熱が世界最速で拡大している熱帯病だとし、パンデミック(世界的大流行)の恐れがあると警告した。
WHOのラマン・ベラユダン博士は、世界人口のほぼ半分がリスクにさらされていると説明。19年には世界129カ国で過去最多の520万件の症例が報告されたとした上で、今年は主にアジアのモンスーンシーズンの状況次第で「400万件超」に達するとみられると述べた。