ニュース速報

ワールド

インドネシア中銀、政策金利据え置き 市場混乱で「為替介入」

2023年03月16日(木)18時59分

 3月16日、インドネシア中央銀行は主要政策金利を据え置いた。写真はルピア紙幣。2017年6月撮影(2023年 ロイター/Thomas White)

[ジャカルタ 16日 ロイター] - インドネシア中央銀行は16日、主要政策金利を2会合連続で据え置いた。ペリー・ワルジヨ総裁は、一部の米銀行の閉鎖を受けてボラティリティーが高まる中、中銀は外為市場に介入しており、今後も介入を続ける姿勢を強調した。

総裁は、米銀閉鎖とクレディ・スイスの問題で市場の不透明感が高まったと指摘。新興市場への資本フローが止まり、通貨に圧力がかかっているとしたが、国内銀行への直接の影響はないとした。

健全性審査(ストレステスト)の結果、国内銀行の強さが示されたと強調。不良債権比率が低く、自己資本比率も高い上に、多用な資金調達手段を確保していると説明した。

グローバルリスクを和らげるため「われわれはルピアを安定化させる。われわれは介入する」とも語った。

中銀は今回、7日物リバースレポ金利を5.75%で据え置いた。ロイター調査ではエコノミスト30人全員が据え置きを予想していた。

翌日物預金ファシリティー金利は5.00%、貸し出しファシリティー金利は6.50%で据え置いた。

過去の利上げで年内にインフレ率を目標レンジ内に収められるとの見方を改めて示した。

2月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比5.47%と、1月の5.28%から伸びがやや加速した。

中銀は、インフレ率は今年9月以降、2─4%の目標レンジ内に戻ると予想。コアインフレ率は年内、目標圏内で推移すると見込んだ。

2023年の経済成長率見通しについては、4.5─5.3%のレンジ上限に維持した。

DBSバンクのシニアエコノミスト、ラディカ・ラオ氏は、金利据え置き決定について「インフレ率や成長率の道筋への自信」を示していると分析。「今後のバイアスは据え置きだろう。ただ政策ガイダンスは、世界の外為市場が急変動した場合に通貨を支援できるよう、機敏な姿勢を維持したいとの考えを反映している可能性がある」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

26年度の一般会計予算要求、過去最大122.4兆円

ワールド

ブラジル大統領、トランプ関税への報復措置「急ぐ必要

ワールド

北朝鮮の金総書記、新たなミサイル生産ライン視察=K

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、半導体関連株が大幅安
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマンスも変える「頸部トレーニング」の真実とは?
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シャロン・ストーンの過激衣装にネット衝撃
  • 4
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 5
    「体を動かすと頭が冴える」は気のせいじゃなかった⋯…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    映画『K-POPガールズ! デーモン・ハンターズ』が世…
  • 8
    就寝中に体の上を這い回る「危険生物」に気付いた女…
  • 9
    シャーロット王女とルイ王子の「きょうだい愛」の瞬…
  • 10
    世界でも珍しい「日本の水泳授業」、消滅の危機にあ…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 4
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 7
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 8
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 9
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中