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サウジ、宇宙飛行士をスペースX有人船でISSに輸送計画=関係者

2022年09月21日(水)12時06分

サウジアラビアは宇宙飛行士2人を米実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXの宇宙船に搭乗させ、国際宇宙ステーション「ISS」に送り込むことを計画している。資料写真、Roscosmos提供、4月(2022年 ロイター)

[パリ 20日 ロイター] - サウジアラビアは宇宙飛行士2人を米実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXの宇宙船に搭乗させ、国際宇宙ステーション「ISS」に送り込むことを計画している。消息筋3人が明らかにした。

サウジが今年、米宇宙船に研究者や旅行者などを乗せる民間宇宙飛行の米企画運営会社アクシオム・スペース(テキサス州ヒューストン)と非公開で契約を結んだという。契約では飛行士2人はスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」でISSに運ばれ、そこで約1週間滞在する。時期のめどは来年初め頃という。サウジが民間宇宙船に飛行士を搭乗させるのは初めてとなる。サウジは2018年に政府の宇宙航空機関を設立していた。

ISSへの宇宙飛行士輸送は米民間企業の果たす役割が高まり続けている。米航空宇宙局(NASA)が有人月面探査計画「アルテミス」に注力し、地球低軌道での有人宇宙飛行の民間化や商業化を推進する姿勢に転じているためだ。

消息筋によると、サウジの飛行士と共に搭乗するのは既に発表されている通り、元NASA飛行士ペギー・ウイットソン氏と、レーシングカードライバーで投資家のジョン・ショフナー氏の2人。計画は「Ax-2」で、アクシオムが手がける宇宙飛行計画の2例目。

米政府高官によると、ISSを共同運用するロシアやカナダ、日本や欧州宇宙機関(ESA)で構成しNASAが議長を務める評議会からはまだ計画承認が出ていないが、認められる可能性が高い。

アクシオムなどの民間宇宙旅行会社にとって、外国政府とのこうした契約は事業継続の上で極めて重要になる。外国政府にとっては宇宙飛行は国威発揚につながる。

ロイター
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