ニュース速報

ワールド

22年路線価は0.5%上昇、2年ぶりプラス コロナ影響和らぐ=国税庁

2022年07月01日(金)11時10分

 7月1日、国税庁が発表した2022年分の路線価(1月1日時点)は、全国平均で前年比0.5%上昇し、2年ぶりにプラスに転じた。東京都で6月28日撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

[東京 1日 ロイター] - 国税庁が1日発表した2022年分の路線価(1月1日時点)は、全国平均で前年比0.5%上昇し、2年ぶりにプラスに転じた。新型コロナウイルス感染症の影響が緩和され全体的な回復につながった。

47都道府県のうち上昇したのは20都道府県で、昨年の7道県から3倍近く増えた。一方、下落は27県で、昨年の39都府県から減少した。最も上昇率が高かった北海道は前年比4.0%上昇し、昨年の1.0%から上げ幅が拡大した。再開発事業が進む地域などで値上がりがみられた。

都道府県庁所在地の最高路線価をみると、上昇したのは15都市となり、21年の8都市から2倍近くになった。下落したのは16都市で、昨年の22都市から減少。横ばいは16都市。

路線価のトップは37年連続で東京都中央区の銀座中央通りで、1平方メートル当たり4224万円。ただ、前年から1.1%下落し、2年連続のマイナスとなった。国内客による人流は回復傾向にあるが、外国人観光客の需要の戻りが鈍いことが背景。上昇率が最も大きかったのは千葉県中央区の千葉駅前大通りで前年比5.1%と昨年の3.5%から上昇幅が拡大した。千葉駅周辺の再開発により上昇した。

路線価は、相続税や贈与税の税額算定の基準となる。毎年1月1日を評価時点とし1年間の地価変動などを考慮し、国土交通省の地価公示価格等を基にした時価の80%程度で算定している。

2020年は、コロナの影響により大阪市の一部で大幅な地価下落が確認されたため、路線価の減額補正を行った。昨年は、大幅な地価の下落はなかったため、路線価の減額補正は実施しなかった。今年は、現時点で減額補正を検討する予定はない。

= 都道府県庁所在地都市の最高路線価 =

(1平方メートル当たり、単位万円、カッコ内は前年比上昇率)

1:東京都中央区銀座5丁目 銀座中央通り 4224(ー1.1%)

2:大阪市北区角田町 御堂筋       1896(ー4.0%)

3:横浜市西区南幸1丁目 横浜駅西口バスターミナル前通り 1656(3.0%)

4:名古屋市中村区名駅1丁目 名駅通り  1248(1.3%)

5:福岡市中央区天神2丁目 渡辺通り    880(0.0%)

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

台湾中銀、政策金利据え置き 成長予想引き上げも関税

ワールド

UAE、イスラエルがヨルダン川西岸併合なら外交関係

ワールド

シリア担当の米外交官が突然解任、クルド系武装組織巡

ビジネス

ロシア財務省、石油価格連動の積立制度復活へ 基準価
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 5
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中