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中国、不動産業者の土地需要が総じて減少 封鎖脱却の上海は回復

6月9日、中国の主要都市が今年実施した初回の土地入札では、不動産開発業者からの需要が総じて減り、価格が上昇した都市数は少なくなった。写真は上海の街並み。2020年10月撮影(2022年 ロイター/Aly Song)
[北京 9日 ロイター] - 中国の主要都市が今年実施した初回の土地入札では、不動産開発業者からの需要が総じて減り、価格が上昇した都市数は少なくなった。一方、上海は新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)から脱したことにより販売が回復した。
規制当局は2021年、価格統制のため22大都市の土地販売を年3回に制限し始めた。借入制限措置はすでに債務を抱えている開発業者を圧迫し、昨年半ばから土地に対する意欲が弱まっていた。
ロイターが公的通知を基に算出したところによると、22年の土地入札第1ラウンドが終了した20都市のうち9都市で、平均価格が上昇した。21年の第3ラウンド入札で価格が上昇したのは11都市だった。
8日に入札を終えた上海は、2カ月間のロックダウン期間を終えて回復し、販売された36区画すべてが落札された。価格は1区画当たり平均23億2000万元(3億4800万ドル)で、21年最後の入札時から33%上昇した。
不動産仲介を手掛ける中原地産のチーフアナリスト、盧文曦氏は「土地価格と新築住宅販売価格の間に大きな利幅がある」ため、デベロッパーは上海の土地購入に前向きだと指摘する。
ただ、国有デベロッパーが全区画のうち30区画を購入。資金繰りに苦しむ民間業者は、新たな土地購入に慎重になっている。