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欧州医薬品庁、9月までの変異株対応ワクチン承認に期待=幹部
欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)で生物学的な健康への脅威とワクチン戦略問題を統括するマルコ・カバレリ氏は5月5日、新型コロナウイルスのオミクロン株などの変異株に適合させたワクチンを9月までに承認することを目指す考えを示した。ドイツ・ハンブルク郊外のワクチン工場で昨年4月に代表撮影(2022年 ロイター)
[5日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)で生物学的な健康への脅威とワクチン戦略問題を統括するマルコ・カバレリ氏は5日、新型コロナウイルスのオミクロン株などの変異株に適合させたワクチンを9月までに承認することを目指す考えを示した。
カバレリ氏は「われわれの優先目標は、変異株対応ワクチンを遅くとも9月までに承認し、EU域内での今秋の新たな接種キャンペーンに投入できる態勢を確保することだ」と語った。そうした承認によってメーカーが生産ラインを調整できるようになると指摘した。
米モデルナは現在、オミクロン株と従来株の両方をターゲットとする次世代の追加接種用ワクチン開発を進めており、最初の臨床試験データは6月に出てくるとしている。米ファイザーとドイツのビオンテック連合は3月末に、当初オミクロン株向けとしてきた追加接種の臨床試験を従来株向けも兼ねる形に拡大した。
カバレリ氏はさらに、1種類の変異株をターゲットにしたワクチンの方が2種類の変異株向けのワクチンよりも有用なのかという点もメーカーが調べているとし、数カ月のうちにデータが出てくる見通しだと述べた。
同氏によると、これまでにEU市民の約半分が3回目までのワクチン接種を完了。18歳以上の15%はまだ1回も接種を受けていない。