ニュース速報

ワールド

中国、外国船舶への武器使用を許可 全人代が法案可決

2021年01月25日(月)10時33分

中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は22日、海上警備を担う中国海警局に外国船舶への武器使用を認める法案を可決した。写真は中国がフィリピンと領有権を争っている南シナ海スカボロー礁で目撃された中国船の一群。2017年4月6日に撮影。(2021年 ロイター/Erik De Castro)

[北京 22日 ロイター] - 中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は22日、海上警備を担う中国海警局に外国船舶への武器使用を認める法案を可決した。国営メディアが伝えた。

中国は東シナ海で日本と、南シナ海で複数の東南アジア諸国と領有権を争っており、今回の動きは周辺海域での対立激化につながる恐れがある。

先に公表された法案によると、海警局は、外国船舶による脅威に対して「必要なあらゆる手段」を用いることが認められる。

法案は、手動式の武器や船舶・航空機に搭載された武器などが使用できる状況を具体的に規定している。

また、中国が領有権を主張する海域において、海警局が岩礁に建てられた他国の建造物を解体したり、外国船舶に乗り込んで調査したりすることを認めている。

外国船舶の侵入を阻止するため、「必要に応じて」一時的な立ち入り禁止区域を設置する権限も与える内容だ。

中国外務省の華春瑩報道官は22日、同法について、国際的な慣行に沿った内容だと説明した。

法案には中国の主権、安全保障、海洋権益を守るために必要な法律だと明記されている。

中国海警局は約7年前に複数の機関に分散していた海上警察機能を集約して発足。2018年には国家の軍事力の一翼を担う人民武装警察部隊の指揮下に入った。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日鉄が経営計画、30年度に実力利益1兆円以上 海外

ワールド

タイ首相、トランプ氏と12日夜協議 カンボジアとの

ビジネス

EXCLUSIVE-日銀、次回会合で中立金利の推計

ビジネス

英GDP、8─10月は0.1%減 予想外のマイナス
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれなかった「ビートルズ」のメンバーは?
  • 3
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキャリアアップの道
  • 4
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 5
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 6
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 7
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 8
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナ…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中