ニュース速報

ワールド

今年前半までに全国民向けワクチン確保目指すとの発言撤回せず=副長官

2021年01月22日(金)18時34分

 1月22日、坂井学官房副長官は、今年前半までに全国民に提供するコロナワクチンの確保を目指すとの21日の会見での発言は撤回しないと述べた。写真は2016年2月、都内で撮影(2021年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 22日 ロイター] - 坂井学官房副長官は22日午後の会見で、今年前半までに全国民に提供するコロナワクチンの確保を目指すとの21日の会見での発言は撤回しないと述べた。

国内メディアによると、22日午前の閣議後会見でワクチン接種の総合調整を担う河野太郎行政改革・規制改革担当相は「政府内に情報のそごがあり、スケジュールに関する発言は修正させていただく」と述べていた。

坂井副長官は22日午後の会見で、河野担当相の事務方と連絡を取り合ったところ、現在のところ薬事承認を受けたワクチンはなく、河野担当相の考えでは「具体的な確保の見込みが立っていない」と言う趣旨の内容だったことが分かったと説明した。

しかし、坂井副長官は3億1000万回分のワクチンの量を確保しており、6月前半までには確保できると見込んでいると説明。「確保」の意味は数量を押さえているという趣旨であり、具体的な接種スケジュールが固まっていないということとは別であると指摘。前日の発言は撤回しないとした。

午前の会見で坂井副長官は、日本政府が非公式に東京五輪を中止せざるを得ないと結論付けたとの英タイムズ紙報道を否定。海外からも今年の夏に予定通り開催できるのか疑念の声も出ているとの質問に対し、「海外の状況等もあり、どこかの段階で実際に開催するかどうかの判断を行う。それまでは政府としてやるべきこと、進めていくことをしっかり準備していきたいと思うし、海外についてはその時の状況を勘案する」と述べていた。

午後の会見では、感染対策の内容について、海外の状況等を踏まえて検討するという趣旨でこの質問に答えたと釈明。その上で、「日本政府と大会関係者が一丸となって今年夏の大会開催に向けて準備を進める方針に変わりない」と強調した。

(田巻一彦 編集:青山敦子)

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ビットコイン一時9万ドル割れ、リスク志向後退 機関

ビジネス

ユーロ圏銀行、資金調達の市場依存が危機時にリスク=

ビジネス

欧州の銀行、前例のないリスクに備えを ECB警告

ビジネス

ブラジル、仮想通貨の国際決済に課税検討=関係筋
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 3
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 4
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 5
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 10
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中