ニュース速報

ワールド

ロシア、ナワリヌイ氏勾留は内政事項 追加制裁論に動じず

2021年01月20日(水)02時10分

ロシアのペスコフ大統領報道官は19日、同国の反体制派指導者ナワリヌイ氏(写真)の勾留を巡り、リトアニアやラトビアなどがロシアへの追加制裁の検討を呼び掛けていることについて、同氏の処遇は純粋に内政事項だと反論した。写真はナワリヌイ氏のインスタグラムから(2021年 ロイター)

[モスクワ 19日 ロイター] - ロシアのペスコフ大統領報道官は19日、同国の反体制派指導者ナワリヌイ氏(44)の勾留を巡り、リトアニアやラトビアなどがロシアへの追加制裁の検討を呼び掛けていることについて、同氏の処遇は純粋に内政事項だと反論、制裁の呼び掛けに動じない姿勢を示した。

ナワリヌイ氏が23日に全国的なデモ実施を呼びかけていることには警戒が必要だとしながらも、政府は抗議運動を脅威だとは考えていない、と表明。ナワリヌイ氏は執行猶予の条件に違反したことを巡る質問に回答すべきだとした。

また、プーチン大統領がナワリヌイ氏を恐れているとの指摘はナンセンスだと一蹴した。

ドイツから帰国直後に拘束されたナワリヌイ氏に対し、ロシア司法当局は18日、連邦警察の要請通りに30日間の勾留を認めた。裁判で数年にわたる禁錮刑が言い渡される可能性があり、国連のほかドイツなどの西側諸国が同氏の即時釈放を訴えている。

こうした中、欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)は19日、制裁だけが対応の選択肢にはならないと表明。「圧力に反対するわけではないが、圧力は段階的にかける必要がある」とロイターに語った。

「これまでも制裁は行ってきたし、制裁を強化することもできるが、制裁はそれ自体が政策ではなく一つの手段にすぎず、制裁とは別に手を差し伸べたり議論をして、自らの考えを表明し続けなければならない」と指摘。ロシアのラブロフ外相から公に訪ロの招待を受けており、現在の状況を考慮すれば訪ロの必要性が「これまで以上に高まっている」とした。

EUは、ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の強制編入以降、同国への制裁を継続している。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

フェデックス9─11月業績は予想上回る、通期利益見

ビジネス

メキシコ中銀、0.25%利下げ ガイダンス修正で利

ワールド

世界の食料価格、11月は3カ月連続下落 1月以来の

ビジネス

原油先物1%超上昇、米がベネズエラ出入港の制裁対象
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 2
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 7
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 8
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 9
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 10
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中