ニュース速報

ワールド

「はやぶさ2」カプセル帰還、豪州の砂漠で回収 

2020年12月07日(月)09時26分

 12月6日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」が6年間に及ぶ宇宙の旅から持ち帰ったカプセルが地球に帰還し、オーストラリアの砂漠でカプセル(写真)を回収したと発表した。写真はJAXAが提供(2020年 ロイター)

[東京/メルボルン 6日 ロイター] - 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6日、小惑星探査機「はやぶさ2」が6年間に及ぶ宇宙の旅から持ち帰ったカプセルが地球に帰還し、オーストラリアの砂漠でカプセルを回収したと発表した。

カプセルは上空から捜索に当たっていたヘリコプターが発見し、回収し、JAXAの豪国内施設に輸送された。

JAXAは記者会見を開き、山川宏理事長がカプセル回収の成功を報告。「太陽系の生成過程、地球への水の輸送への起源に迫る成果が得られるのではないかと期待している」と述べた。

はやぶさ2は2014年に種子島の宇宙センターから打ち上げられ、4年かけて小惑星「リュウグウ」に到達。リュウグウで試料を採取し、2019年11月にリュウグウを離れ、地球へと向かっていた。

カプセル内の物質は、太陽系の成り立ちや地球の生命誕生の謎を探る貴重な手がかりになると期待される。

オーストラリア宇宙庁のトップ、ミーガン・クラーク氏は会見で「試料が無事にオーストラリアを離れ、日本に戻るのを見届けるまでJAXAをサポートするわれわれの仕事は完了しない」と述べた上で、「試料は、水がどのようにして地球に到達したのか、また、有機物や炭素をベースとした動物、人間、植物など、われわれがどのようにして形成されてきたのかを解き明かすヒントを与えてくれるだろう」と期待を示した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米テスラ、従業員の解雇費用に3億5000万ドル超計

ワールド

中国の産業スパイ活動に警戒すべき、独情報機関が国内

ワールド

バイデン氏、ウクライナ支援法案に署名 数時間以内に

ビジネス

米耐久財コア受注、3月は0.2%増 第1四半期の設
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 2

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 3

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」の理由...関係者も見落とした「冷徹な市場のルール」

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 6

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    コロナ禍と東京五輪を挟んだ6年ぶりの訪問で、「新し…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中