ニュース速報

ワールド

EU、英国との通商交渉に進展 合意なしのリスクも=欧州委員長

2020年11月26日(木)01時14分

 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は25日、英国との通商交渉で「純粋な進展」があったと述べた。10月ブリュッセルで代表撮影(2020年 ロイター)

[ブリュッセル/パリ/ロンドン 25日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は25日、英国との通商交渉で「純粋な進展」があったと述べた。

その一方で、12月31日の移行期間終了までに自由貿易協定(FTA)を結べないリスクも依然残っているとの認識を示した。

フォンデアライエン氏は欧州議会で「これからの数日間が鍵を握る」と指摘。「EUは英国の合意なき離脱のシナリオに十分な備えができている。だがもちろん合意するほうが望ましい」と語った。

「われわれに残された時間は極めて少ないが、合意に向けて全力で取り組む。創造力を発揮する用意がある。しかし市場の一体性に疑問が生じさせることはしない」と言明した。

主な争点は、英国水域での漁業権、公平な競争条件(国家補助金)、ガバナンス(紛争解決手続き)の3点だが、「競争が自由かつ公正なものであり続けることを保証するために、堅固なメカニズムを確立する必要がある。国家支援についての議論では例えば執行の点など、なお根深い問題を抱えている」とした。

あるEU高官は、合意が可能としながらも、早くて週末以降になるとの見方を示した。

フランスのルドリアン外相は議会公聴会で英国を非難。「英国は交渉期限を前に重要でない事項に拘泥し、交渉の足を引っ張っている。EUが合意内容より交渉期限を優先することはないと英国に伝えたい」と述べた。

その上で、合意が得られないまま英国が離脱する事態にEUは用意を整えているとし、「悪い合意よりも合意がない方が望ましい場合もある」と語った。

こうした中、英国のジョンソン首相は漁業権について、英国水域へのアクセス管理権を英国が握ることが条件で、EUはそれを受け入れる必要があると表明。ゴーブ内閣府担当相は24日、新たなパートナーシップ合意を結ぶためにEUは歩み寄るべきとの考えを示した。

英予算責任局(OBR)は、EU離脱により英国の国内総生産(GDP)が長期的に4%縮小するとの見通しをこれまでに示しているが、EUと通商協定で合意できないまま離脱すればさらに2%縮小するとの試算をこの日示した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国前首相に懲役23年、戒厳令巡る内乱ほう助の罪で

ビジネス

日経平均は5日続落、売り一巡後下げ渋り 金融株軟調

ワールド

グリーンランド問題で亀裂、戦後ウクライナ支援計画が

ビジネス

政府は物価・為替の安定に向けたマクロ政策運営を=芳
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 2
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 3
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 4
    「耳の中に何かいる...」海で男性の耳に「まさかの生…
  • 5
    「死ぬところだった...」旅行先で現地の子供に「超危…
  • 6
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 7
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 8
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 9
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 10
    トランプが「NATOのアメリカ離れ」を加速させている…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 8
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 9
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中