ニュース速報

ワールド

英、アイルランドと検問所のない国境維持すべき=バイデン氏

2020年11月25日(水)11時02分

米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領は24日、欧州連合(EU)を離脱した英国とEUの将来関係を巡り、英領北アイルランドとEU加盟アイルランドの国境は検問所を設置すべきではないとの考えを示した。写真は今月24日、地元の米デラウエア州のオフィス前でメディアの質問に答えるバイデン氏。(2020年 ロイター/Joshua Roberts)

[24日 ロイター] - 米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領は24日、欧州連合(EU)を離脱した英国とEUの将来関係を巡り、英領北アイルランドとEU加盟アイルランドの国境は検問所を設置すべきではないとの考えを示した。

英国とアイルランドの各首相およびEU指導部とは既にこの問題について協議したと明らかにした。

バイデン氏は大統領選後に行われたジョンソン英首相との電話会談で、北アイルランド紛争を終結させた1998年の和平合意を守る必要性を強調していた。

英政府はEUと通商交渉を進めているが、合意がないまま移行期間を終了する可能性も排除していない。交渉が決裂した場合は、英国が唯一地続きで国境を接するアイルランドとの国境管理を複雑にする危険性をはらんでいる。

アイルランド系移民の子孫であるバイデン氏は地元デラウェア州で、英国とEUの交渉担当者に対するメッセージを記者から問われ、検問所のない国境を維持すべきだと強調。「警備下にある国境は求めていない」とした。

英国とEUが既に結んだ離脱協定は、物理的な国境管理をアイルランド島に設けないと規定するが、ジョンソン英政権は9月にこの条項をほごにする法案を議会に提出した。

アイルランドのマーティン首相は23日、今週末までに自由貿易協定の概要がみえてくることを望んでいると述べた。ただ、EUの交渉官は英国との交渉には根本的な相違があると語った。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダック続落、金利の道筋見

ビジネス

NY外為市場=ドルが対円・ユーロで上昇、FRB議長

ビジネス

制約的政策、当面維持も インフレ低下確信に時間要=

ビジネス

米鉱工業生産、3月製造業は0.5%上昇 市場予想上
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 2

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア黒海艦隊「主力不在」の実態

  • 3

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 4

    韓国の春に思うこと、セウォル号事故から10年

  • 5

    中国もトルコもUAEも......米経済制裁の効果で世界が…

  • 6

    【地図】【戦況解説】ウクライナ防衛の背骨を成し、…

  • 7

    訪中のショルツ独首相が語った「中国車への注文」

  • 8

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    「アイアンドーム」では足りなかった。イスラエルの…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

  • 4

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 7

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    猫がニシキヘビに「食べられかけている」悪夢の光景.…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中