ニュース速報

ワールド

米、中国6メディアを「宣伝組織」に追加認定

2020年10月22日(木)02時45分

米国務省は21日、中国の報道機関6社を追加的に外国政府の「宣伝組織」に認定すると発表した。北京で昨年5月撮影(2020年 ロイター/Jason Lee)

[ワシントン 21日 ロイター] - 米国務省は21日、中国の報道機関6社を追加的に外国政府の「宣伝組織」に認定すると発表した。トランプ大統領は対中強硬姿勢を外交政策の中心の一つに据えており、11月3日に迫った大統領選を前に新たな対応に出た格好だ。

新たに認定するのは、第一財経グローバル、解放日報、新民晩報、中国社会科学出版社、北京週報、経済日報。これで今年に入り米政府が外国の宣伝組織と認定する中国メディアは15社になった。認定されると外交使節と同様に扱われ、国務省に対する従業員動向や保有不動産に関する報告が義務付けられる。

ポンペオ国務長官は記者会見で、米国内における「中国共産党による宣伝活動」に対抗する措置の一環と説明。これらのメディアは「外国政府に大部分保有されているか、事実上の支配下にある」と述べた。

ただ「これらのメディアによる米国内での報道を規制することはしない」とし、「米国民、および情報の受け手が、自由な報道機関による報道と、中国共産党が拡散するプロパガンダ(宣伝活動)の区別ができるようにしたい」と述べた。

この件に関して中国大使館からコメントは得られていない。

米政府は中国報道機関について、2月に5社、6月に4社を外国の宣伝組織として認定。中国は報復措置として、ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙の記者合わせて10数人を国外退去処分としている。

ポンペオ長官はこのほか、23日に欧州連合(EU)と中国を巡る協議を開始すると表明。25日からインド、スリランカ、モルディブ、インドネシアを歴訪することも明らかにした。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

三菱自、30年度に日本販売1.5倍増へ 国内市場の

ワールド

石油需要、アジアで伸び続く=ロシア石油大手トップ

ワールド

イタリアが包括的AI規制法承認、違法行為の罰則や子

ワールド

ソフトバンクG、格上げしたムーディーズに「公表の即
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中