ニュース速報

ワールド

米モデルナのコロナワクチン候補、高齢者にも効果=論文

2020年09月30日(水)09時56分

 9月29日、米バイオ医薬大手・モデルナが開発中の新型コロナウイルスワクチン候補の初期試験で、高齢者にも若年層と同等の抗体形成効果を示すことがわかった。副反応はインフルエンザ予防接種とほぼ同水準だという。写真はジョージア州アトランタで治験に参加する男性。5月4日撮影(2020年 ロイター/Emory University)

[シカゴ 29日 ロイター] - 米バイオ医薬大手・モデルナが開発中の新型コロナウイルスワクチン候補の初期試験で、高齢者にも若年層と同等の抗体形成効果を示すことがわかった。副反応はインフルエンザ予防接種とほぼ同水準だという。

同ワクチン候補の高齢者に対する安全性を示す論文が、医学誌に掲載された。

この研究を主導した研究者の1人、エモリー大学(米アトランタ)のエヴァン・アンダーソン博士は電話インタビューで、免疫力は年齢とともに弱まるため、この結果は心強いものだと指摘した。

研究は、当初18─55歳を対象にした第1相試験の延長として実施。モデルナのワクチン候補を56─70歳と71歳以上のグループ40人にそれぞれ2回接種した。

研究では、100マイクログラムのワクチンを28日間隔で2回接種した場合、高齢者も若年層とほぼ同等の免疫反応を示したという。

頭痛や倦怠感、体の痛みなどの副反応は、概ね軽微か中程度にとどまった。ただ、少なくとも2件で重度の副反応が見られたという。

アンダーソン博士は「こうした副反応は、多くの高齢者が高用量インフルエンザワクチンを接種した際に見られるものと類似している」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、5月1─6日に仏・南米を歴訪

ワールド

原油先物上昇、イエレン財務長官発言で米経済巡る懸念

ワールド

金の強気相場続く、1オンス=2600ドルがピーク=

ワールド

米共和党対中強硬派、華為への販売全面阻止を要求 イ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中