ニュース速報

ワールド

北朝鮮、10月の党創立記念日に向けSLBM発射準備か=専門家

2020年09月20日(日)08時50分

 9月18日、北朝鮮の朝鮮労働党は10月10日に党創立75周年を迎える。写真はジュネーブで2014年10月撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse)

[ソウル 18日 ロイター] - 北朝鮮の朝鮮労働党は10月10日に党創立75周年を迎える。専門家や安全保障関係当局者は、軍の動きを踏まえ、党創立記念日に新兵器を披露したり、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を実施するのではないかと注視している。

衛星画像などですでに軍事パレードの練習とみられる軍隊の動きが確認されており、一部専門家は、2018年以来となる同国で最も大型のミサイルを披露する可能性があるとみている。

ミサイル発射の兆候を示す決定的な証拠はまだないが、9月初めに複数の台風が到来した後、新浦南造船所ではSLBM関連施設も含め、活発な動きがみられるという。

韓国軍の合同参謀本部議長に指名された元仁哲(ウォン・インチョル)氏は今週、国会で、北朝鮮が、新浦南造船所で関連設備の修復を終え次第SLBM発射実験を実施する可能性があり、動向を注視していると述べた。

一方、国防相に指名されている徐旭氏は14日、創立記念日まで時間があまりないため、SLBM発射実験はないとの見方を示した。

北朝鮮関連ニュースを提供するオンラインメディアのデイリーNKは17日、新浦南造船所周辺の情報筋の話として、現地で弾道ミサイル発射準備が進んでおり、8月下旬から当局者や研究者が到着していると伝えた。

北朝鮮の動向を分析している米シンクタンクの38ノースは16日付のリポートで、衛星画像で新浦南造船所で活発な動きがみられるが、それ以外に発射準備ととれる兆候はないとした。

同シンクタンクは17日付のリポートで、台風の後に視界から消えていたバージ型発射台が再び確認できると指摘した。

米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は4日、衛星画像から同造船所での動きは、バージ型発射台からのSLBM「北極星3号」の発射実験の準備とも考えられるが断定はできないとしている。

北朝鮮は昨年10月にSLBM「北極星3号」の試射に成功したと発表した。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米PCE価格指数、3月前月比+0.3%・前年比+2

ワールド

米中外相会談、ロシア支援に米懸念表明 マイナス要因

ワールド

ベトナム国会議長、「違反行為」で辞任 国家主席解任

ビジネス

ANAHD、今期18%の営業減益予想 売上高は過去
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 9

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中