ニュース速報

ワールド

米国務長官、香港メディア王の逮捕受け中国を非難

2020年08月11日(火)07時07分

 ポンペオ米国務長官(写真)は8月10日、香港のメディア王で著名な民主活動家の黎智英(ジミー・ライ)氏が逮捕されたことを受けて中国を非難し、中国が香港に対する姿勢を変える可能性は低いとの見解を示した。ワシントンの国務省で5日に代表撮影(2020年 ロイター/Pablo Martinez Monsivais/Pool via Reuters)

[ワシントン 10日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は10日、香港のメディア王で著名な民主活動家の黎智英(ジミー・ライ)氏が逮捕されたことを受け中国を非難し、中国が香港に対する姿勢を変える可能性は低いとの見解を示した。

黎氏は10日、香港国家安全維持法(国安法)の下、外国勢力と結託した疑いで逮捕された。[nL4N2FC163]

ポンペオ長官は保守政治活動協議会で、米国は香港を中国の延長として扱うための措置を取ると述べた。中国は6月に国安法を制定。米国は香港に対して認めてきた優遇措置を廃止している。

長官は「今朝起きたことを踏まえると、中国が行動を改めるとは楽観していない。ただ、確実なことはトランプ大統領が言っているように、中国共産党が香港を共産党支配下の都市として扱う限り、米国も同じようにするということだ」と述べた。

また、黎氏について、「愛国者」で香港市民のために基本的な自由を求めていたに過ぎないと指摘した。

中国は香港の民主派に対する取り締まりを強化しており、黎氏の逮捕を受け、香港における報道の自由などを巡る懸念が一層強まった。

ポンペオ長官は、香港がすでに最後の民主的選挙を終えている可能性があるとの懸念を示した。香港の民主派が地滑り的な勝利を収めた2019年の区議会選に言及した発言とみられる。

香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は7月、新型コロナウイルスの感染者数増加を理由に、9月6日に予定されていた立法会(議会)の選挙を1年延期すると発表。米国は香港の民主主義を抑圧する動きだと批判している。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米8月の貿易赤字、23.8%減の596億ドル 輸入

ワールド

独財務相「敗者になること望まず」、中国の産業補助金

ワールド

EU、AIとプライバシー規制の簡素化案を公表 厳格

ワールド

26年サッカーW杯、低調な米国観光業に追い風 宿泊
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 5
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 6
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 9
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 10
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中