ニュース速報

ワールド

米中が第1段階の合意に至れば関税は引き下げられるべき=中国商務省

2019年12月05日(木)19時18分

12月5日、中国商務省は、米中通商協議が第1段階の合意に達すれば関税は引き下げられるべきだと表明した。写真はトランプ米大統領と中国の習近平国家主席。大阪で6月撮影(2019年 ロイター/Kevin Lamarque )

[5日 ロイター] - 中国商務省は5日、米中通商協議が第1段階の合意に達すれば関税は引き下げられるべきだと表明した。

同省の高峰報道官は記者団に「両国が第1段階の合意に達すれば、それに応じて関税は引き下げられるべきだと中国は考えている」と述べ、両国は緊密な連絡を維持していると付け加えた。

中国の劉鶴副首相は11月26日、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表およびムニューシン財務長官と米中通商協議の「第1段階の合意」に関する課題を電話で協議した。

1560億ドル相当の輸入品を対象とする追加の対中関税が12月15日に発動される予定であるため、第1段階の合意は当初、11月にもまとまると期待されていた。

しかし、香港で続く反政府デモを支援する法案や、中国政府が少数民族ウイグル族などイスラム教徒を弾圧しているとしてトランプ政権に強硬な対応を求める法案を米議会が相次いで可決したことを受けて両国関係は緊張しており、通商協議は膠着状態にある。

一方、通商協議について中国政府に助言しているという関係筋は4日、ロイターに対し、協議が止まってしまったわけではないため、「パニックに陥る必要はない」と話した。

同関係筋は「両首脳は合意をまとめることについて話をし、当局者らが仕上げをしている」としたうえで、中国が同国の国益を損なうとみなされる企業を罰することを目的とした「信頼できないエンティティー・リスト」を公表するなどの報復措置に踏み切る公算は小さいとの見方を示した。

中国が今年、同リストを公表するかとの質問に対し、高報道官は、現時点で開示できる情報はないと述べるにとどめた。

中国の政府関係者は10月にロイターに対し、同リストを公表する準備はできているが、公表するかどうかは米中通商協議の進展次第と述べていた。[nL3N26W3FL]

高報道官は11月7日、米中が第1段階の通商合意に達すれば、既存の関税を両国が同時かつ同程度撤廃する必要があるとの見解を示していた。また、撤廃する関税の規模は交渉次第だとも述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で

ビジネス

NY外為市場=円急伸、財務相が介入示唆 NY連銀総

ワールド

トランプ氏、マムダニ次期NY市長と初会談 「多くの
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワイトカラー」は大量に人余り...変わる日本の職業選択
  • 4
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 5
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 8
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 9
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中