ニュース速報

ワールド

米与野党上院議員がトランプ政権にトルコ向け制裁発動要求

2019年12月03日(火)08時59分

[ワシントン 2日 ロイター] - トルコがロシア製地対空ミサイルを導入した問題を巡り、米与野党上院議員2人が2日、トランプ政権にトルコへの制裁発動を要求する書簡を送った。

書簡はポンペオ国務長官宛てで、ロイターが内容を確認したところでは、共和党のリンゼー・グラム議員と民主党のクリス・バンホーレン議員が「忍耐の時期はとっくに過ぎている。今や法(制裁)を適用する局面だ。何もしないと米国の法に違反しても何の代償も支払わずに済むという非常にまずいメッセージを他国に発信してしまう」と記していた。

米国は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるトルコがロシア製地対空ミサイルS400を購入するのはNATOの防衛態勢に相反する行為で、米国の最新鋭ステルス戦闘機F35の脅威になりかねないと主張。制裁をちらつかせてトルコを思いとどまらせようとしてきた。ただトルコは全く意に介せず、7月にS400の第1弾を搬入した。

もっともトランプ大統領は2017年、ロシア軍と取引する国に制裁を科すことができる権限を得る法律に署名したにもかかわらず、今のところ政権は制裁発動を控えている。

米議会では、トルコがシリアに侵攻してクルド人部隊を攻撃したことから、同国に対する反発が一段と強まった。クルド人部隊はイスラム国掃討作戦で米軍を支援したことが背景。

特にグラム氏とバンホーレン氏は、トルコへの制裁を最も声高に提唱する上院議員のグループに属している。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

次回利上げ提案、確たること申し上げられない=田村日

ワールド

ブラジルのコアインフレなお高水準、中銀の引き締め続

ビジネス

英GDP、8月は前月比+0.1% 予想と一致

ワールド

タイ・カンボジア軍事衝突につながった地雷、最近埋設
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 2
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 3
    「欧州最大の企業」がデンマークで生まれたワケ...奇跡の成長をもたらしたフレキシキュリティーとは
  • 4
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 5
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 6
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 7
    【クイズ】アメリカで最も「死亡者」が多く、「給与…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 10
    「中国に待ち伏せされた!」レアアース規制にトラン…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中