ニュース速報

ワールド

豪4大銀行が不正融資や金利の二重徴収認める、ずさん経営浮き彫りに

2018年05月21日(月)18時57分

[シドニー 21日 ロイター] - 豪王立委員会が行っている国内金融セクターの調査で21日、4大銀行の不正融資や金利の二重徴収といったずさんな経営が浮き彫りになった。同委員会の上級顧問マイケル・ホッジ氏は4大銀行すべてが提出文書で、何らかの不正行為を認めたと明らかにした。

同委員会は3度目となる公聴会を21日から開いており、今回は銀行による中小規模企業の扱いが焦点となる。

これまでの公聴会では金融助言業務での一連の不祥事が発覚し、富裕層向け金融サービス大手AMPの最高経営責任者(CEO)が辞任に追い込まれるなどしており、今回の不正発覚はすでに悪化している豪金融セクターの評判にさらなる打撃となる。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は今回の調査で、47件の不正な企業向け融資が昨年行われたとの認識を示した。

ホッジ氏は「ANZは2017年に法人向け事業の幹部2人が外部の第三者と共謀し、47件の不正融資を行ったことを認めた」と語った。

ホッジ氏によると、コモンウェルス銀行も、長年にわたり組織的に一部の法人顧客から金利を二重徴収し、法律で定められた時宜を得た問題の報告義務を怠った。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)は、金利の計算間違いによる顧客への過剰請求や手数料の二重徴収があったことを認め、ウエストパック銀行は対象にならない法人向けに融資を提供したことを認めたという。

4大銀行は住宅ローンや法人向けローン市場のほか、預金や消費者金融市場でも大きなシェアを握っている。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、高市首相の台湾発言撤回要求 国連総長に書簡

ワールド

MAGA派グリーン議員、来年1月の辞職表明 トラン

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 6
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 7
    Spotifyからも削除...「今年の一曲」と大絶賛の楽曲…
  • 8
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中