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原油先物が続落し1%安、世界的な株安や米原油生産増で

2018年02月06日(火)13時59分

 2月6日、アジア時間の取引で原油先物価格は続落。米株安を背景に世界的に株式市場が軟化するなか、北海ブレント先物は1%値を下げている。写真はフランスのシャイベンアールにあるオイルポンプ。昨年10月撮影(2018年 ロイター/Christian Hartmann)

[シンガポール 6日 ロイター] - 6日アジア時間の取引で原油先物価格は続落。米株安を背景に世界的に株式市場が軟化するなか、北海ブレント先物は1%値を下げている。

0352GMT(日本時間午後零時52分)時点で、北海ブレント先物は前営業日終値比69セント(1%)安の1バレル=66.93ドル。1月に付けた今年の高値を4ドル以上も下回っている。

米WTI原油先物は70セント(1.1%)安の63.45ドル。 今年の高値を3ドル超下回っている。

米原油生産が2016年半ば以降約18%増加し、日量1000万バレルとなっていることも相場の重しとなっている。

米S&P500種Eミニ先物は2.5%下落し、4カ月ぶり安値となった。弱まる兆しのないインフレに対する懸念が売りにつながっている。

JPモルガンは顧客向けリポートで「インフレが突如として、市場で最も話題になっている問題の一つに なった」と指摘した。

ただ原油相場の調整は、金融市場における売りへの反応というだけではない。

石油輸出国機構(OPEC)とロシア主導で2017年1月から原油生産の抑制が始まったにもかかわらず、供給は比較的潤沢だ。米国での生産は16年半ば以来ほぼ18%増の日量1000万バレルと、主要産油国であるサウジアラビアを上回った。

ロシアの平均産油量は17年、30年ぶり高水準の日量1098万バレルに上った。

米国の産油量はさらに増える可能性がある。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した2日までの1週間の国内石油掘削リグ稼働数は765基と、前週から6基増加。生産量が減少していた16年時の316基の2倍以上となった。

季節的要因もある。北半球における暖房シーズンの消費がピークを過ぎる見通しで、多くの精製施設がメンテナンスのため操業を中止。需要が減少した。

*内容を追加しました

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