中国人民銀、先週も国債を長期売り・短期買いか=上海証券報
9月9日、中国政府系紙の上海証券報は、中国人民銀行(中央銀行)が先週、長期国債を売却し、短期国債を購入した可能性があると伝えた。写真は人民銀。北京で2018年9月撮影(2024 ロイター/Jason Lee)
[上海 9日 ロイター] - 中国政府系紙の上海証券報は9日、中国人民銀行(中央銀行)が先週、長期国債を売却し、短期国債を購入した可能性があると伝えた。
人民銀は先月、プライマリー・ディーラーから4000億元(560億ドル)相当の特別国債を購入。取引プラットフォーム「Qeubee」によると、中国の長期債利回りが過去最低まで低下した今月5日と6日にも同債券の一部が市場で取引された。
Qeubeeは取引主体を示していないが、上海証券報は人民銀が過去数日間、流通市場で取引を行い、8月と同様に長期債を売り出す一方で短期債を買い入れた可能性があると伝えている。
同紙は債券売却について、利回りが敏感な水準に達する中、人民銀が市場支配を緩める可能性は低いという「信号」だとしている。
人民銀は8月、価格を管理するために市場に介入したと表明。アナリストらは、長期利回りの低下を遅らせ、短期利回りよりも高い水準を維持するために人民銀が積極的な取引を行うと予想する。
同紙は人民銀の最近の取引戦略がイールドカーブのスティープ(急勾配)化を後押しするだろうと指摘した。