ニュース速報

ビジネス

日経平均は大幅反発、SQ通過し安心感広がる 米株高も支え

2023年06月09日(金)15時28分

 6月9日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比623円90銭高の3万2265円17銭と、大幅に反発して取引を終えた。写真は都内の株価ボードで2015年12月撮影(2023年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比623円90銭高の3万2265円17銭と、大幅に反発して取引を終えた。6月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)算出を通過した安心感が支えとなったほか、前日の米国市場では利上げ長期化への警戒感が和らぎ株高となっており、東京市場でも幅広い銘柄で買いが優勢となった。

日経平均は286円高と堅調にスタートし、SQ値が算出されると次第に上げ幅を広げ前場は500円超高で推移した。後場には一段高となり、大引け間際には一時662円高の3万2304円04銭まで上昇し、日中高値を更新した。指数寄与度の大きい銘柄や主力株の一角が上げ幅を拡大し、指数を押し上げた。

ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「前日の米国市場で投資家心理が和らいだことや、SQを無難に通過したことが市場心理の改善につながった」と指摘。ただ、来週には米国で5月の消費者物価指数(CPI)の発表や連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えており「持ち高を一方向に傾けるところまでは積極的になれていないようだ」という。

目先の日経平均については井出氏は「たまっている個別株の空売りポジションがくみ上げられた場合などは、3万3000円を目指す展開もあり得る」一方で、CPIやFOMCを通じてタカ派寄りの見方が強まれば、米株下落をきっかけに一気に1000円以上下げるリスクもあるとみている。

TOPIXは1.50%高の2224.32ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は1.50%高の1144.65ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆3608億2400万円だった。東証33業種では、卸売や電気・ガス、医薬品など29業種が値上がり。海運や空運、石油・石炭製品など4業種は値下がりした。

個別では、ファーストリテイリングが4.6%高、ダイキン工業が3.8%高、アドバンテストは2.8%高で、3銘柄で指数を230円程度押し上げた。一方、前日に決算を発表した積水ハウスは0.9%安だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1522銘柄(82%)に対し、値下がりが266銘柄(14%)、変わらずが46銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き   安値/高値  

日経平均 32265.17 +623.90 31927. 31,898.7

38 5─32,304.

04

TOPIX 2224.32 +32.82 2205.8 2,204.76

1 ─2,228.07

プライム指数 1144.65 +16.90 1134.8 1,134.81

1 ─1,146.53

スタンダード 1082.42 +9.31 1077.2 1,077.07

指数 3 ─1,082.90

グロース指数 984.20 +4.66 986.15 981.92─9

89.85

東証出来高( 152746 東証売買代金(億円 43608.

万株) ) 24

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米「夏のブラックフライデー」、オンライン売上高が3

ワールド

オーストラリア、いかなる紛争にも事前に軍派遣の約束

ワールド

イラン外相、IAEAとの協力に前向き 査察には慎重

ワールド

金総書記がロシア外相と会談、ウクライナ紛争巡り全面
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 3
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打って出たときの顛末
  • 4
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 5
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    主人公の女性サムライをKōki,が熱演!ハリウッド映画…
  • 8
    【クイズ】未踏峰(誰も登ったことがない山)の中で…
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 4
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 7
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中