ニュース速報

ビジネス

FRBのクック理事、政策決定に金融情勢も検証と表明

2023年04月02日(日)15時42分

米連邦準備理事会(FRB)のクック理事は31日、不確実性の中で物価上昇を抑制するための適切な金利水準を調整するにあたり、インフレ率上昇の兆しと、このところの銀行部門の混乱による潜在的な景気への向かい風の双方を検討すると述べた。 2月3日撮影(2023年 ロイター/Ken Cedeno/Pool)

[31日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクック理事は31日、不確実性の中で物価上昇を抑制するための適切な金利水準を調整するに当たり、インフレ率上昇の兆しと、このところの銀行部門の混乱による潜在的な景気への向かい風の双方を検討すると述べた。

クック理事は講演原稿で「金融情勢のタイト化で経済が抑制される場合、政策金利の適切な道筋はこうした抑制がない場合と比べ低くなる可能性がある」と指摘。「一方、データで経済の継続的な強さとディスインフレの鈍化が示されれば、FRBは一段の措置を実施しなくてはならない可能性がある」と述べた。

労働市場は底堅くインフレは加速する兆しがあり、経済指標はこれまで予想以上に堅調だった。インフレ率を目標の2%へ引き下げるために、より積極的な引き締めが必要との認識がFRB当局者の間で高まっていたが、シリコンバレー銀行の破綻で一変した。

クック氏は政策を見通す上で、経済指標に注目することと、将来を見据えた分析を行うことのバランスが必要との考えを示した。

「銀行セクターの動向を注視している。信用状況を引き締め、この勢いがそがれる可能性がある」とクックは語った。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米当局、武田薬品の血液疾患治療薬を調査 小児患者死

ビジネス

中国首相が独首相と会談、戦略的産業で緊密な協力関係

ワールド

イスラエル、ヒズボラ幹部殺害 ベイルート郊外を攻撃

ワールド

G20首脳会議閉幕、南アは多国間主義の勝利と評価 
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 5
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中