ニュース速報

ビジネス

米2月中古住宅販売13カ月ぶりに増加、価格は12年以降初の下げ

2023年03月22日(水)00時59分

全米リアルター協会(NAR)が21日に発表した2月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比14.5%増の458万戸と13カ月ぶりに増加に転じた。2014年2月撮影(2023年 ロイター/Gary Cameron)

[ワシントン 21日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が21日に発表した2月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比14.5%増の458万戸と13カ月ぶりに増加に転じた上、2020年7月以降で最大の増加を記録し、住宅市場が安定化しつつあることが改めて示された。

4地域全てで増加した。中西部、西部、人口密度の高い南部での増加が目立った。ロイターがまとめた市場予想は5.0%増の420万戸だった。

2月の前年同月比は22.6%減少した。中古住宅は米住宅販売の大部分を占めている。

2月の中古住宅価格の中央値は前年同月比0.2%下落の36万3000ドル。下落は2012年2月以降で初めて。

住宅価格が高水準にある北東部と西部で下落した一方、価格がより手頃な水準にある中西部と南部では上昇が継続。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「住宅価格が下落し雇用増が見られる地域でより堅調な販売増が確認されている」と述べた。

ブライアン・キャピタル(ニューヨーク)のシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクアドロス氏は「住宅ローン金利が再び急上昇しない限り、住宅価格の下落の抑制につながる可能性のある需要が根底に存在していることが示された」とし、「住宅価格の下落は緩やかなものにとどまるというわれわれの見方が裏付けられた」としている。

市場に出ている中古住宅は98万戸と前月比で変わらず、前年同月比では15.3%増となった。

2月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は2.6カ月。前年同月は1.7カ月だった。健全な需給バランスは4─7カ月とされている。

住宅が市場に出ていた期間は34日間で、1月の33日間から延びた。販売された住宅の57%は1カ月以内に買い手が決まった。

初回購入者の割合は27%。前年同月の29%から低下した。現金のみによる販売の割合は28%。前年同月は25%だった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

中国工業企業利益、1─4月は前年比20.6%減 需

ワールド

インド太平洋経済枠組み、供給網強化で合意 米主導で

ワールド

米債務上限引き上げ基本合意、31日に議会で採決へ

ワールド

アングル:米大学入試の「人種考慮」変わるか、最高裁

MAGAZINE

特集:愛犬の心理学

2023年5月30日号(5/23発売)

アメリカ最新研究が明らかにするイヌの潜在的知力と飼い主へのホンネ

メールマガジンのご登録はこちらから。

人気ランキング

  • 1

    【画像・閲覧注意】ワニ40匹に襲われた男、噛みちぎられて死亡...血まみれの現場

  • 2

    歩きやすさ重視? カンヌ映画祭出席の米人気女優、豪華ドレスからチラ見えした「場違い」な足元が話題に

  • 3

    韓国アシアナ機、飛行中に突然乗客がドアをこじ開けた!

  • 4

    F-16は、スペックで優るロシアのスホーイSu-35戦闘機…

  • 5

    ロシアはウクライナを武装解除するつもりで先進兵器…

  • 6

    「英語で毛布と言えないなら渡せない」 乗客差別と批…

  • 7

    ワニ40匹に襲われた男、噛みちぎられて死亡...血まみ…

  • 8

    【ヨルダン王室】ラーニア王妃「自慢の娘」がついに…

  • 9

    「ピンクのワンピース」に込めた、キャサリン妃の子…

  • 10

    大事な部分を「羽根」で隠しただけ...米若手女優、ほ…

  • 1

    「ぼったくり」「家族を連れていけない」わずか1年半で閉館のスター・ウォーズホテル、一体どれだけ高かったのか?

  • 2

    F-16がロシアをビビらせる2つの理由──元英空軍司令官

  • 3

    【画像・閲覧注意】ワニ40匹に襲われた男、噛みちぎられて死亡...血まみれの現場

  • 4

    築130年の住宅に引っ越したTikToker夫婦、3つの「隠…

  • 5

    歩きやすさ重視? カンヌ映画祭出席の米人気女優、…

  • 6

    ロシアはウクライナを武装解除するつもりで先進兵器…

  • 7

    韓国アシアナ機、飛行中に突然乗客がドアをこじ開けた…

  • 8

    おそろいコーデ、キャサリン妃の「頼れる姉」ソフィ…

  • 9

    ジャニー喜多川の性加害問題は日本人全員が「共犯者…

  • 10

    「英語で毛布と言えないなら渡せない」 乗客差別と批…

  • 1

    世界がくぎづけとなった、アン王女の麗人ぶり

  • 2

    「高い」「時代遅れ」 あれだけ騒がれた「メタバース」、早くもこんなに残念な状態に

  • 3

    カミラ妃の王冠から特大ダイヤが外されたことに、「触れてほしくない」理由とは?

  • 4

    「ぼったくり」「家族を連れていけない」わずか1年半…

  • 5

    F-16がロシアをビビらせる2つの理由──元英空軍司令官

  • 6

    【画像・閲覧注意】ワニ40匹に襲われた男、噛みちぎ…

  • 7

    築130年の住宅に引っ越したTikToker夫婦、3つの「隠…

  • 8

    日本発の「外来種」に世界が頭を抱えている

  • 9

    チャールズ国王戴冠式「招待客リスト」に掲載された…

  • 10

    「飼い主が許せない」「撮影せずに助けるべき...」巨…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中